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器プロジェクト 次なる構想

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器プロジェクトの3畳和室は、
実はプロダクトではないのです。
実は茶室でもないのです。
実はイベンキットでもないのです。

自分たちのデザインや専門技術を表現するために一つの提案として作ってみたのです。

和室の優れた可変性、多様性を改めて知ってもらうために例えばこのデザインで作ってみたのです。

日本の優れた素材の良さをあちこちで見てもらうために持ち運べるサイズで作ってみたのです。

これを商品化して売る目的ではなく、コンセプトツールとして発信しているのです。



これまで2年間で10か所の発表を行い、いろいろな評価を頂きました。

お褒めの言葉や、応援の声、嬉しい反応にワクワクしました。

その中でたびたび聞かれたのが「これは茶室ですか?」

・・・・小さい和室は漏れなく茶室と認識されるのです。それでもいいですよ。

わび茶の文化が浸透し続けている証ですよね。利休さんってホント凄い。



でも、私的には茶室という、特別な人しか、特別な時にしか、のものではなく

日常の中の、暮らしの中の、普通に存在する和室を

誰もが自分らしく暮らしに取り入れれることができるという提案をしたいのです。



それが茶室的なものでもいいし、

リビングに付属するコーナー的なものでもいいし、

本格的でもいいし、

なんちゃってでもいいし、

誰もが自分らしく和室の要素を持つ空間で日本の豊さを楽しんでもらいたい。

そんな願いを込めてこのプロジェクトは始まりました。




何度でも言いますが、日本の建築技術と素材の作り方使い方は、世界に誇れます。

この目でこれまで30ヵ国を見てきましたが本気でそう思っています。

今、優れた技術を継承しようと若い人たちが出てきてる。頑張っている。それを応援する気運もあって、うれしく頼もしい。のですが、

これまで技術や生産を担ってきた人が、刻々と生業を閉じていく。

現実仕事の中でそれを見聞きすることがますます増えていて、

焦るのです。



目指すムーブメントのスピードに対して、絶えるスピードが早すぎて、継承、間に合うかな、、、、、

と焦ってしまうのです。



どっちでもいいものなら途絶えるのをそっと見つめておきますが、

どっちでもよくないのです。

是非ともなくならないでほしいのです。

できれば特別なものにならない程度に残っていってほしいのです。



畳一枚からでも

襖一枚からでも

板一枚からでも

どなたさまの暮らしにも取り入れることができます。

提案が必要な方はどうぞMorizo-まで。いくらでも提案します。

あなたの暮らしに合う和室で、あなたにも日本文化の応援ができます。

そんなことを思いながら、器のいろんなバリエーションを考え始めています。

二畳、三畳、四畳半、六畳、十畳、、、、

いろんな素材、いろんなデザイン、無限に考えれちゃう。
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by morizo-archi | 2018-04-23 23:58 | 器PROJECT | Comments(0)

つぶやき 05

2018.04.23【日本建築】
昨日は銀閣寺 東求堂(国宝)を拝観。その後何度目かの四君子苑。
現存する最古の書院と言われてる同仁斎。四畳半はゆったりで普通で心地いい。
500年前の和室が現代でも違和感なく普通に気持ちいいのは何でかな?
これは日本建築史において大変重要な建築!と物の本にはよく書かれてる。
初の書院造りだから凄いのか?最古だから重要視されるのか?えらい人が凄いというからすごいのか?
どの本もサイトも似たようなことばっかり書いてて、本を見て文を書いてる感じがする。
私的には、今も普通に心地いい。のがすごい。当時は斬新だったかも?でも今見て特に狙ってる感じがなく使ってる素材の選択も至って今と変わらない。
待庵とはその辺も違う。
それと、修復されてるにせよオリジナル部分の柱や天井も全く健全で、その仕事が実に丁寧。というか、この技術力。
手道具だけのこの時代の仕事、精度や納まりが現代の技術と比べて劣ってないのがすごい。
歴史的な点よりもついその辺に興味が行ってしまう。
現代の和室の原型。500年間変わらなかった普通が、この先は特別なものになっていくのかもしれない。
書院がルーツの「最後の和室」ができないことを願う。
四君子苑はもう何回も何回も行ってるのにまだしびれる。
新館和室の落とし掛け。そんなことしてたんですか。とまだ発見もある。
以前は写真OKだったのが全面禁止。入館料もUP。そこに時代を感じてみたりして、、、。
ともかく、今更日本建築まだまだ凄いと思える。

by morizo-archi | 2018-04-23 01:33 | ブログでツイッター | Comments(0)

日本vs欧州調査レポート 04 日本一の広葉樹市場

2018.04.14

▲▲▲岐阜広葉樹原木市見学▲▲▲

①調査コンセプト【杉桧の原木市との違いを見る】

昨年東京ビックサイト出店時に知り合った岐阜の「ヤマガタヤ産業株式会社」田中開発本部長さんに広葉樹原木市をご案内頂いた。

毎月2日間開催される競り市は、初日が板材、2日目は原木。今回は大きな市の翌月のため、規模が小さめとのこと。それでこの多さ、大きさ。関西圏の杉桧原木市とずいぶんな差がある。
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買い手は、事前にめぼしいものを見に来てアタリを付けておいて組合の振り子さん(ここの振り子さんは鐘を振ってなかったけど)の掛け声に合わせて競り落す。だれも手を上げないものもあれば、人気の材はみんなほしがり競り上がっていく。売り手の希望金額から始まり倍以上になるものもあったけど、この日の落札率は5割を切っていたように思う。

会場には売り手さんも来ていて、買い手が誰も手を挙げないと値下げの合図を出す。その値段なら興味あり!という買い手との駆け引きが始まり、競りの中で落札額の折り合いを振り子さんが付ける。このときお互い横にいるのに直接は目を合わせず振り子さんを介して意思表示をするのが私的にはなんとも面白い。
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②内容【材について】

広葉樹は日本中から岐阜に集まるらしい。世の中の主流が杉桧の取引となっていたころから熱心に広葉樹を売り買いし続けた実績が、日本一を誇る広葉樹市場に成長させた。良材沢山集まるから、いい買い手が集う。いい買い手が集うから、いい材が出品される。年に3回の大市ではさらにその威力が増すらしい。

樹種も最近出材量が多いケヤキに始まり、クリ、トチ、ナラ、赤松、など多種多様。そのほとんどは育林されたものではなく、寿命を迎えた老木や神社仏閣のご神木と言った立派なもの。

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なんといっても針葉樹市との違いは原木一本の材積。この日の最大は7㎥近かった。こんなのどうやって使うのか?そもそも普通の製材所ではきっと製材できないはず。目あいも良く、年輪も細かい良材。きっと銘木賞に見合う価格で落札されたに違いない。特に大きいものや、選ばれし良材は立米単価ではなく、一本単価で値が決まる。

材の状態も様々で、ウロが大きく入ったものや、病気にかかって手当を受けていた跡のある木、土場に置かれてる間に飛んできた種が発芽して別の植物が育ち始めているもの・・・。広葉樹の使い方は千差万別なため、状況がどうであれほしい人にはお目当て材となる。そういった面でも杉桧との違いは大きい。

トレーラーでないと運べない巨大な丸太やド迫力の原木を横目に、前日の板市の材も見学させてもらった。
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板材と言えども、とにかくデカい。去年原木で数百万円で落札された材が今年は板材になって競りに出されていたらしく、かなりいい値で取引されたとのこと。これは成功例だが、原木購入はバクチとよく言われる。良材が曳けたら儲かるけれど、そうでない場合もあれば、材の中に石や鉄が入っていて帯鋸の刃が欠けるなど、曳いてみないとわからないリスクも多い。

育林された杉桧と違って自由な形をしている分だけに歩留まりも悪く、ロスが大きい。そんなリスクに今一度挑んで商品開発を試みるヤマガタヤ産業さん。すごいなーと思う。

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社長さんは現在岐阜銘木協同組合の会長もされていて売り買いにも参加。あれはヒッコリ。スキーの板にする木だよ。こっちはヤナギ。これはいい玉杢が出てるね。あれは本人しかわからない暗号のメモ。などなど、いろいろ教えてくれた。
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次々と巨大な良材を見せてもらい、もう感覚がマヒしてくる。サイズも大きすぎて写真に納まりきらない。
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一緒に行った才本さんは背が高いはずなのに直径がその背を優に越している。例の成功例のケヤキの一部。ほんとに日本にあった木なのか疑ってしまうほどのサイズ感。

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元(木の地面に近い部分)の欠片ですらこのカタマリ。人が一緒に写ってないと大きさがよくわからない。

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広葉樹だけでなく杉桧もある。これはほぼ無節で8m。東濃桧の赤味は薄いピンクでとてもきれい。いったい何に使ったらいいのやら。

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珍しい黒柿孔雀杢。これが希少で高値が付くことを知らない地方では薪にして燃やされていたことや、屋久杉のような産地認証のシールの有無が値を左右することなどの裏事情を教えてもらったり、最近沢山出回っているケヤキは安く、この前まで安価だったトチは流通量が減ると途端に高騰し始めている、など興味深い話は尽きない。
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③まとめ【Morizo-の目】

広葉樹の幅広い市場に加え、多彩な用途とデザイン性は、杉桧以上に時代や流行の影響を受けているように思えた。またその流れが速く、時価の変動が大きいように思う。

市場の規模が大きいことに驚いたものの、ここは日本中から集まった最大級の市場だから。供給量は杉桧に比べるとかなり少ないため、需要が少し増えるとすぐに品薄になる。用途によっては少なくとも2、3年寝かさないと使えないものも多く、決して安定的に欲しい材がいつでも手に入るわけではないのかもしれない。

実際建築現場からは「○○は今手に入りにくい」「○○の値がすごく上がっている」などと言われ仕様変更を打診されることも少なくない。広葉樹は外材の割合も多く、輸入先の国策や、国際情勢によっても状況がコロコロと変わる不安定な市場だと思う。

経済の為に必要以上に売買していると、そのうち200300年生の貴重な資源を枯渇させてしまう可能性もある。遠い先まで見据えた計画的な伐採や、環境保全を誰が何処でどのタイミングで考えているのか、どんなビジョンを立てているのかとても気になる。というか心配になる・・・。


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最後にヤマガタヤさんの準備中工場も見学させてもらった。染色ピアノ塗装品や、藍染天板、その他にも5000枚を超える天板材など、桁外れの商品力を武器に新たな展開を試みる元気な会社。地方の産業と雇用を支えているのも素晴らしいと思った。製材所から流通、そしてメーカーへ、100年の実績と、時代に沿った柔軟性で、一つの新しい材木屋さんの在り方がここにあると感じた。この度は貴重な体験をさせて頂きありがとうございました。


ヤマガタヤ産業株式会社さんのABOUT

創業大正72月(設立昭和498月) ヤマガタヤ産業が誕生してから100年。岐阜で生まれ、岐阜で育ってきた、地元密着企業。岐阜が大好きで、岐阜に何か貢献したい、という想いでいろいろな事業にチャレンジしている。



◆◆◆「建築設計」「建築に関わる職人」「木と森・林業」をテーマに◆◆◆

今年10月から欧州を滞在調査予定。それに先立ち日本国内も改めて視察。随時レポートを配信中。










by morizo-archi | 2018-04-19 22:05 | 日本vs欧州調査レポート | Comments(0)

つぶやき 04

2018.04.19【また始まる。楽しみな現場】
最近朝日記を書く。
日記なんて柄じゃないけど、つぶやく程度。しかもPCで。
昨日感じたことを朝思い出して今日の仕事に活かす。的な。
これいいかも?とっちょっと続けてみてる。たまにブログにもペタッと貼ってみたり。


昨日は新しい現場の打ち合わせ。
小さな小さな改修工事だけど、若いクライアントにとってはやっぱり数百万は掛かる大事業。
よりよい暮らしを叶えるために。
新たな生活を迎えるために。
いろんなことを一緒にイメージして、考えて。
工務店さんも一緒に考えてくれるあったかい現場になりそうで、楽しみ。
顔の見えるものづくり。小さなことも丁寧に。
喜んでもらえる顔を想像しながら頑張ろう

by morizo-archi | 2018-04-19 08:34 | ブログでツイッター | Comments(0)

つぶやき 03

2018.04.18【樵ライブ】
昨日は北海道の樵さんが京都の長屋で音楽と写真を。
陣内さんはギターを。
足立さんは写真を。
新しいタイプの樵さん。
こんなタイプもあっていいと思った。


樵シンガー。樵アーティスト。
こんなに共感する人やファンがいて小さいその輪が広がっていく感じがした。
なんとなく、集まってる人たちが発する空気感が心地よくって
よくわからない音楽も妙に心地いい。
写真も自然体で、気持ちよさそうな林業地の現場。
時代は確実に進んでる。
日本のあちこちにニュータイプの樵さんが生まれてる。


昨日は雨、夜、京都 なのに、
行ったこともない北海道の森の中で木漏れ日を浴びてる感覚???

by morizo-archi | 2018-04-18 10:40 | ブログでツイッター | Comments(0)

つぶやき 02

2018.04.11【茶室】
待庵を見た。
二畳はやっぱり小さいけど、確かに二畳にしては大きく感じるかもしれない。
躙り口からそっと覗くだけで中には入らしもらえない。そんな見学会はすぐに50人定員いっぱい。
大の大人が小さな和室を関心しながら真剣に見る。
茶室の魅力って何だろうか?
なんかみんながすごいっていうから、斜めに見てたけどなにか魅力がないとこんなにも長年人気を博さない。
凄いと言われてるから魅力的に見えるのか?
魅力的だからすごいと言われてるのか?
一番感心したのはあの開口だらけの薄壁の剛性がまるでなさそうな建物が震度5でもほとんど被害がなかったと住職さんに聞いたこと。茶室と茶屋の違いを学んだばかりで、茶屋は独立型。茶室は建物にくっ付いた付帯型。力学的には茶室はさらに不利なはず。何度壊れても作り直せ、補修しやすいという感じで維持されているのだと思っていたけど、実は思いのほか強かったってこと?
屋根が軽いから?
丁寧に作られてるから?
腑に落ちない感もあるけど、とにかく手間を惜しまずお金に糸目もつけず作ったらこうなる。と思うしかないのかな?
実際、施工精度と維持管理には感心した。

by morizo-archi | 2018-04-12 15:51 | ブログでツイッター | Comments(0)

つぶやき 01

2018.04.10【やろう!焦ろう!】
昨日はエバーノートの講習を受けてつくづく世の中の流れの速さを思い知る。
インターネット、クラウド、IT、AI、、、、
ついて行かなくてもいいならついて行きたくないけど、今やそれは仙人のみ許される時代?
仕方なく頑張ってついて行くしかない。
でも実際にMorizo-もIT革命でこれまでできなかったことが出来たり、人とつながりやすくなったりしてる。
人の3年後を行く感じでも、やればやらないよりいいこともあったり、、、、
負の面もあるけど、冷静に見てありがたい時代。アナログもデジタルも両方うまいこと自分に合うように使ってみよう☆
とりあえず、出国まであと5か月と20日!今やれることちゃっちゃとやっていこう!

by morizo-archi | 2018-04-10 09:14 | ブログでツイッター | Comments(0)

日本vs欧州調査レポート 03 日本建築を改めて

和歌山県岩出市
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「根來寺」(ねごろでら)
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桜の名所にもなっているこのお寺。せっかくなのでこのタイミングに行きました。
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お目当てはこの多宝塔。日本最大の木造大塔、とってもバランスよく特に斜めから見た姿が美しいです。翼のような伸びやかな屋根とふっくらちょっとかわいい円形の亀腹。2階部分が細すぎないのがちょうどよくって、他で見る多宝塔以上に心を奪われました。このデザインをした人のバランス感覚すごいです。
多宝塔の多くは真ん中の心柱は地面まで達してないのにあの相輪を支えて、建物本体の平面に対して屋根の平面が非常に大きい。構造的にはかなり無理があるデザインだけどこの大塔、1547年から建ち続けている。安定感抜群。
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このお寺自体、秀吉さんと対立したせいで大塔以外のほとんどが消失したらしく、今の伽藍の大半は江戸時代以降のもの。それでもすでに2、300年は経過していて、しっかりと風格を取り戻しています。

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池に浮かぶ聖天堂への太鼓橋は船が通過できるように一部床が開閉する仕掛け?!
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使い込まれた欄干が浮造(うずくり)になって触りごこちがすごくいい。
そこに至る廊下の一部に懇親の修繕跡が。
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痛んだ桧の厚板をそっくり取り換えるのではなく、必要最小限の堅木で補修。なんだか愛おしく思える姿です。こうして手当てを繰り返して使い込まれる木の良さや、それを叶える日本建築の技術を誇りに思います。
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そしてそれを、静かに大切に守りたいと思うお寺さんや、ありがたく拝観するに日本人も誇りです。この日も参拝者を受け入れる穏やかなお坊さんの顔や、地域のボランティアガイドのおじいちゃん、ごみをきれいに持って帰るお花見の家族の姿がたくさん見れました。京都や奈良のメジャーな寺院とはまた違う地方の静かなお寺。雅な空気もすごくここちよくて、ああ日本人でよかったな~と思う調査となりました。

by morizo-archi | 2018-04-02 12:55 | 日本vs欧州調査レポート | Comments(0)

建築設計室Morizo- 設計士の目線で暮らしや空間のあれこれを発信します。


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