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カテゴリ:欧州調査レポート(日本比較含む)( 17 )

ベルリンGruneの森

やっと来れたGrunewald。ユニテから見るとすごい面積とわかる。
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3,000ha
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湖のように流れの少ない川のたまり場がある。
近所のお金持ちの人は週末にヨットやカヌーを楽しむ。
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Grunewaldturmってこれか。
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えらいゴージャスな意匠。
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減れてて気持ちいいけど、8月に入ってもうすっかり秋の気配。
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適度に間伐されてて明るい森。
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未舗装の道も多いし、前の森にもあった砂浜のような砂道も多い。
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あ!
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林業!!どれどれ、材質チェック。

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年輪はあまり混んでない。
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ここの間伐材は直径20cm前後。
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枝打ちしてない。
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GPSが切れ、道に迷う。
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切り捨て材?材にならない材?がそのままにしてあるところもある。

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ほぼ真っすぐなアカマツエリア。

散歩やジョギング、森林浴に訪れる人も多いみたいだけど、森が広すぎて人に会わない時間の方が圧倒的に多かった。
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施業は結構ざっくりした感じに見えたけど、要所要所にサインや解説もあり整備された森と林業地が混在しているのがいいなと思った。
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この日は家からユニテまでベルリン横断25キロ。からのGrunewaldまで7キロ。
森から出るのにたぶん10キロ。なんだかんだで計47キロのサイクリング。
流石に疲れた。けど、首都にして家から自転車で行ける森がいくつもあるのがベルリンのいいところ。







by morizo-archi | 2019-08-16 07:10 | 欧州調査レポート(日本比較含む) | Comments(0)

コペンハーゲンの住まい その2

コペンハーゲンの中心部からバスで30分。
とっても閑静な住宅街の家に泊まった。
Airbnb。最近ハマっている。
なるべく住人の暮らす家で、あまり高級過ぎないように抑え目な値段のところを狙う。
その土地土地の一般的なお宅を見てみたい私にはうってつけ。
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でもここは予想とかなり違った。
抑え目の値段に反してよすぎる。
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しかも、完全家の中。

家族同様、玄関からリビングを通り吹き抜けの2階の一室に至る。
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吹抜けに面したホールにはソファーや本棚、冷蔵庫にコーヒーメーカーまでどうぞご自由にと。
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清潔で広々としたバスルームには背伸びしてちょうどの洗面ボールが2つ。
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トイレの横には換気だろうか?暖房だろうか?潜水艦の窓が床に装着されていた。


ゲストルームは3つあるようで、この日他の部屋は前に娘が留学でここにお世話になってたと言いう一家が旅行で来てて泊まっていた。
朝バスルームが満員だったのでホストファミリーにトイレを借りに行くと、
初めましてのお父さんは、にこやかにどうぞどうぞと1階の家族のバスルームへ案内。
こっちの洗面台は背伸びをしても無理そうな高さ。子供用の踏み台がありがたい。
明るく気さくなお母さんは1階のキッチンであなたも料理してもいいわよ。と。
息子さんも夜中に帰った私をにこやかに迎え入れてくれて。
小さな子供は何人かいて、どこまでが家族でどこからがよその子なのかわからない。
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庭には遊具、ソファ―、トランポリン
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玄関間にはベンツ、ベンツ、キャンピングカー。
周りの家もこのレベル。どうなってるんでしょう?

初日、家を探して道を聞いたご近所さんは、
あの家族はいい人たちだ。と場所じゃなくて人柄を教えてくれた。
こんな宿ってあるんだ。感動で興奮で衝撃だった。
朝お母さんが用意してくれてる焼きたてのパン。
この6ヶ月で一番おいしかったかも。
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こんな宿ってあるんだ。感動で興奮で衝撃だった。

撮影もどうぞどうぞと、どこまでもオープン。
見ず知らずの旅人をどうしてそこまで信用できるのか不思議。
もしかしてこの家には悪い人は近づけない特殊なバリアがある?

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とにかく家も人も心も大きなJoさん一家。
ちょっと背伸びしてこのデコボコ加減。洗面台、私には高すぎたけど無理ない。
デンマークの家づくりのスケールの差を思い知った。

by morizo-archi | 2019-05-26 20:05 | 欧州調査レポート(日本比較含む) | Comments(0)

コペンハーゲンの住まい その1

フレミング家に滞在中の下ちゃんのお遣いの品を届ける。
ベルを鳴らしても反応がない。
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貴重品じゃないし、ここで合ってるならドアに吊るして、、、
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隣の家の塗装工事をしてるお兄ちゃんとしばし雑談。
この家の人、さっき見たよ。と言ってる感じ。
もう一度ベルを鳴らしてきょろきょろしてると向かいのおじいちゃんがやってきて、
もっと鳴らせ。ドアを叩け。と言ってる感じ。
いいよ~。ぶら下げとくから~。っと言ってみるも
おじいちゃん自らベルを鳴らしまくり、ドアをノックしまくる。
俺は向かいから2階にいる住人を見た。と言ってる感じ。
どんなけ丸見えなの?っておもいつつ、なんかご近所さんがおもしろい。
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塗装職人さんは機嫌よくお仕事。
えらくシンプルな足場なので、下にいる職人さんに何日かかるの?と聞いてみる。

2日間。
え?2日だけ?壁もでしょ?
窓だけさ。
それなら2日も?
家の裏側も窓があるのさ。
なるほど。
と、相変わらずの想像力と雰囲気だけで職人さんレポートをする。
デンマーク語×変なドイツ語。
撮影も快諾。なんてフレンドリー。

木製ドアの内と外の色を無理分けて、皆さんこうやってちゃんとメンテしてるんだ。


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翌日、出会えた住人のフレミングさん。
下ちゃんが自転車のパンクを直す間、裏庭を見ていいと。
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1人暮らしなのに廊下に3台目の自転車。きっとこれがお気に入りかな?
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長屋の住まいはそんなに広くはないけど裏にこんな素敵な空間が。
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芝刈り機を納屋から出してきて実演。
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手押しグラスカッター。
エンジンもなけりゃ燃料もいらない。こういう機械好きかも。
ちょっとガタが来てるけどコツをつかめば草が刈れる☆
お前もやってみろ的な空気。
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やってみる。
たのしい。
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庭が見える一階の流し前窓。レースと鳥のシールがかわいい。
2年前に亡くなったらしい奥さんの気配があちこちに感じられる優しい家。
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続いて、急にティーセレモニーをやることに。
下ちゃんがお土産に持ってきた上等の新茶で3人茶会。
60度になるのを待つ間フレミングさんはなぜか生魂さんの手拭いをハチマキにピアノ演奏。
音楽家の彼は2階の部屋で爆音に浸ることがあるとのこと。
向かいのおじいちゃんの言うことがこのときわかった。
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温度や茶葉やポットのことを話しながらお煎茶を入れる。
出してくれた紙パックに茶葉を入れると葉っぱがゆったり広がれないからと、
私が葉っぱになって全身で伝える。
そして出してもらった茶こしがデカい。

下ちゃん:英語×フレミングさん:英語
フレミングさん:ドイツ語×内田:変なドイツ語

3人でたわいもない話をしながらゆっくりとお茶を2煎。
2煎目、味が変わるね。と。
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フレミングさん、ご満悦。
私も思わぬいい思い出ができ、お宅拝見迄させて頂き、ご満悦。
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コペンハーゲンの中心部にあるこの長屋の通りは、通り抜けだ出来ない住人専用道を挟んで両側約30軒。
住人同士の顔が見えなんだか空堀の路地みたいで親近感がわく。
色の規制はないらしいけど各自の好みにしては色の風合いに統一感があるように見えてとても整ってる印象を受ける。
決まり無くしてこれが叶うのは、デンマーク人が同じレベルで美的センスを持ち合わせているからだろうか?






by morizo-archi | 2019-05-25 11:00 | 欧州調査レポート(日本比較含む) | Comments(0)

コペンハーゲンの自転車事情

急遽コペンハーゲンに来た理由は、下ちゃんに会う為。というか、もらいたいものと渡したものの交換に来た。
下ちゃんは自転車で社会をよくしたいと、日ごろから熱心に自転車活動をしてる。
自転車が都市にどう役立つかの世界を股に掛けたワークショップに参加しに来るというので、
ベルリンから近いし、
行ってみたいと思ってた街だし、
最近自転車を買ったばかりだし、
世界一の自転車の街にちょっと興味が沸いたし、
ということで、来てみた。
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世界中から30人以上が参加して数日間掛けて開催されたこの体験&会議型ワークショップ。なかなかすごい。
会が終わるタイミングに到着した部外者の私にも会場に入ることを許してくれた協会の代表者の方はコペンハーゲンで都市計画にも携わる女性建築家。
スタッフの方もみんな明るく優しくアットホームな雰囲気だったけど、議論が始まると皆さん真剣。
行政や環境問題を扱う立場の人、街づくり関係の人、大学生やジャーナリスト迄、本場コペンハーゲンに自転車社会の優位性を学びにやってきてる。
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最後は1人1人に卒業証書?が渡され、下ちゃん感無量!
その後しばし懇親会。
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そこでも皆さん白熱トーク。
二次会は主催者の一人がうち近所だから来る?と声をかけ、半数以上が参加。
みんなで大量のピザとお酒を囲みながらまたまた盛り上がる。
自転車がこんなにも人を繫げてるってすごいな~っと感心しきり。
なぜか二次会にまでちゃっかり参加させて頂いてしまった。


翌日は、下ちゃんが滞在していたフレミングさんの家集合で下ちゃんと自転車で街を巡ることに。
と思いきや、
行くとフレミング号、パンク。
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もちろん下ちゃんがサクッと直して、いざ出発!と思いきや
フレミング家で思い立ったようにまったりお茶会。ほっこりひと時。
そうこうしてるうちに下ちゃんはやっぱり自転車の講演会にいくとのことで、
私はフレミング妻号を借りて一人街を巡ることに。
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サドル、一番低くしてつま先立ちギリギリ。
しかもハンドルブレーキが前輪側しかなくて、後輪はペダルの逆回転によるブレーキらしい。
止まるときと走り出すときの心の準備が必要な自転車。
なかなか慣れるのにてこずったけどこの自転車も楽しい。
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少し練習していざ出発!
堂々と幅を利かせてる車輪道?
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自転車専用レーンは車道と同じくらいの存在感。
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しかも原チャリは自転車扱いなのか自転車レーンを走っている。ところをおじいさんが横切ってバス停に向かう。
でも皆さんとっても安全運転。
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空中自転車専用道。
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自転車優先車両。
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車両内部には自転車スタンドまで設置されてて、、、、すごい。
どんなけ自転車をみんなが多用してるかが街のあちこちから伺える。
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間もなく完成っぽい川を渡る自転車橋の流線形デザインに、そこまでやりますか。と感心してしまった。

by morizo-archi | 2019-05-24 23:59 | 欧州調査レポート(日本比較含む) | Comments(0)

日独「木材産業・木造建築」シンポジウム05

【オルツベルク木材センター内の展示説明】
午前のプログラムの最後はセンター施設の見学。

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大工育成やワークショップに使う実物大サンプルが幾つも展示してある。

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金物の展示で斜め打ちするタイプを初めて見た。
日本では木が割れないように斜めに加減して打ったりすることがあるけど、ドイツでは商品を開発してしまうのがすごい。
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ハイブリッド構造のハイブリッド具合が凄い。これは何造と言えばいいのかな?どうやって構造計算するのかな?
日本も木造化をもっとフレキシブルに考えないといけないと林野庁の人たちが話していた。
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屋根部分は部材が小さく部材数が多いい?イモ付けじゃなくて一応仕口的なものがある。
違いは有れど木造建築の文化が古くからあるところはなんだか親近感がわいてします。
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床は漏れなく二重構造。下階への防音と軽量化を両立させるために様々な素材が試されている。
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衝撃音と反響音を止めるために比重の重い鉱物を樹脂で固めたものと空洞を埋めるロックウール?を併用。
防音効果を体感できるユニットまで設置されていて、アーキテクトさあどうぞ。と促される。だいぶ止めれてる感覚だ。
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外壁の木質化提案として10年もつ塗料の展示も。建具も木製で徹底的にエコ素材。
センターの建物自体も木製建具で7年経つけど問題ないと、シュバルツさんが建物の裏まで見せに連れて行ってくれた。
木質感が無くなる程しっかりした塗装で、水切り以外のすべてのパーツがほんとに木。全く問題がないのに驚き。
樹脂サッシが多用されてるのは安価なため。廃棄コストまでを考えると木製サッシの方が有利だなはずだけど、そこまで徹底できる物件の方が少ないのが現状。
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外壁用のシステムパネル。木軸;木質ボードに木繊維断熱材を充填されてオール自然素材。
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新築ではたぶんほとんど採用していないと思い込んでいた、軸組、仕口、込栓仕様。
日本と同じ様な木造も新築されているとのことだけどその割合が気になる。戦前までは木造が多かった技術はどこまで継承されていのか興味津々。


by morizo-archi | 2019-05-16 22:55 | 欧州調査レポート(日本比較含む) | Comments(0)

日独「木材産業・木造建築」シンポジウム03

NRW州木材センター
Zentrum Holz
https://www.wald-und-holz.nrw.de/


【導入講演:ドイツ及びNRWの林業の概要】
(MULNV省造林・森林気候変動・木材産業課)
ヨーステンさんの説明が始まる。
現在は自然に近い林業を目指し、市民の憩いの場となる森林には基本的に誰でも入れる。
とのこと。やっぱり想像通り。と思いきや、
自然林にはブナ、オークなど広葉樹が多けどドイツ全体の森林には針葉樹が多い
と、ドイツ林業のイメージと違った説明が続く。
植林による針葉樹の伐期は60~100年で価格的にも評価が高く収入的には有利。
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40年生~80年生の針葉樹ストックが最も多くこの辺りも含めて、戦後の拡大造林の伐期を迎える日本の杉桧の状況に似ている。
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ただ、日本と違うと感じたのは森林木材産業がドイツ全体で600憶(€?)の価値があるとしている。と、社会的な評価が高いということ。
NRW州は森林面積も多く家具などの木工産業が昔から盛んだったことや、現在は経済都市で出版社が多く紙による木材活用が多いらしい。
州では木材産業PR活動によって林業、木材加工、建築、紙関係などで70%雇用UPに貢献したとのこと。
温暖化対策や環境配慮への意識からドイツ木造2.0計画「ProHolz」 http://www.proholz.at/ の取り組みがドイツ中に広まっている。
という報告はうらやましい限り。

【導入講演:日本の森林・林業・木材産業の概要】
(農林水産省林野庁林政部)
概要説明がとてもわかりやすく現在の日本の林業の問題が改めて見えた。
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国土面積に大差ない日独だけど、ドイツの森林面積は国土の32%、対して日本は78%と倍。そのうちの44%が杉。
現在52憶㎥のストックがあり、毎年7千万㎥成長により増えている。
1970年頃まで植林が盛んに行われ伐期を迎えた木は50%にもなっているという。
でももしこれを切ったら、又植えるのかな?誰か施業するのかな?大きな疑問が湧く。
10ha以下の森林所有者が大半で、林業従事者は12万人から現在4万人になっているらしく
これが何より大きな問題と思う。
ドイツと圧倒的に違うのは急傾斜地が多く林道整備が行き届いていないため輸送費にコストがかかりすぎて森林所有者の利益が出ない点。
木材単価が下がった今では到底、育林や後継者育成まですることができないのが現状。
国は対策として機械化を進め重機と架線で輸送コストを下げる援助をするとのこと。
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一時期木材自給率が2割以下にまで下がった時期から今は36%にまで回復してるらしい。
でもこの多くはバイオマスなどの増加によるものらしいので一概には喜べない。
戦後大半の木材利用は住宅用材が占めていたが、今後は人口減少に備え住宅以外の用途での利用を促進する必要がある。
現在緩和法改正で12階建てまでの高層木造が可能となったが、イメージ的に浸透するにはまだまだと話された。

改めて聞けば聞くほどやっぱり厳しい日本の林業界。
なんとか改善のきっかけがほしい。




by morizo-archi | 2019-05-16 22:32 | 欧州調査レポート(日本比較含む) | Comments(0)

日独「木材産業・木造建築」シンポジウム02

ヒュッテマン社集成材製造工場見学
Leimbinderwerk Hüttemann
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70haの敷地に沢山の塔屋が立ち並ぶ大きな集成材工場。
家族経営から始まった小さな工場は1970年にこの地に来て集成材を生産、近年オーストリアに本社を持つ8つのグループ会社からなる大企業に買収され生産量を伸ばしている。今では設備や塔屋も増え6万㎥の生産をする。
常時6千㎥のラミナを在庫し桟積み乾燥している。急ぎの注文時には乾燥済みのラミナを仕入れることもあり、
Maxこの倍の量が保管できるスペースを整備しているとのこと。
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広大な敷地にすごい量の材が置かれている。
乾燥機は5台。6万㎥の量がさばけるらしい。

乾燥したラミナはゴールドアイというマシーンで強度や乾燥節、割れや節まで四面同時に視覚的なところまで様々なチェックをする。
データーが取られ、高度や見た目の劣る部分はカットされOKとなった部分のみがラインを進んでいく。
進む材にも強度によってマークがされ、外部のより強度が必要な部分にはマークが入ったラミナ、そうでないところにはマークの無いラミナがオートマチックに配置され接着剤塗布、プレス、検査、結束と工場内を流れていく。
意外と人が作業をしているなと思ったけど、製品制度は厳格に守られているとのこと。
このゴールドアイは品質管理が厳しくプログラミングされていて、
これを操作して生産者が精度を調整することは絶対にできないんですよと案内役の設計部長さんが言っている。

NRW州はドイツ三位の経済都のデュッセルドルフを含む産業の活発なエリア。
環境意識や木材利用への観点から木造建築が増え出荷量も増えているらしい。
精度の高い集成材により大規模建築にも採用されることも増え、最長56mの巨大な製品から湾曲製品、手加工製品までラインナップも多い。
そんな巨大な製品がここへ来るまでに通ったあの路を使って輸送できるのか?と質問がでる。
見学者からのその質問は毎度のことのようで、部長さんは50年前からずっとここで生産をしていますからね。と。

幅160~360、成800、長さ3m ベーシックに作っているサイズが既に大きい。
ラミナの樹種はFichteが85%、Lärcheが15%
含水率は26~28を11~12%まで乾燥させ、乾燥のエネルギーは残材を利用して自社生産。
原材料の産地はヨーロッパを中心にスカンジナビアやロシアからも仕入れているが
今年は倒木被害の材が多く地域産材率が高い。
キクイムシは木の周囲しか食べないから集成材には全く影響がないらしい。

集成材生産工程は撮影禁止で必死にメモを取る。
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最後の工程、ロープで一つ一つ吊り上げ検査をしている塔屋で特別にと撮影OKが出た。
材の端にいる人が小さく見える。
巨大な材が持ち上がると流石にかなりになる。
これに仕口加工や金物取付までを完璧に工場で行うことで現場作業は4人体制で出来るらしい。
徹底的に合理的な建築計画。流石ドイツだと思った。

それにしてもシンポジウム初日の朝からものすごい情報量。
イヤホンから同時通訳の日本語説明がありがたいけどすでに頭がいっぱい。

by morizo-archi | 2019-05-16 22:28 | 欧州調査レポート(日本比較含む) | Comments(0)

日独「木材産業・木造建築」シンポジウム01

空港に豪華なバスで迎えに来ていただきオルツベルクに向かう。
道中の森林で去年被害にあった森林の説明を受ける。
2018年は記録的なほど雨が降らず、キクイムシが大発生し木が弱っているところに11月の嵐で沢山の倒木が出た。
今、立ち枯れた木や倒木の整理をしているところとのこと。


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確かにあちこちに伐採搬出された後の空き地やまだ処理待ちの倒木がある。
倒れていなくてもキクイムシの被害が大きく立ち枯れてる木も目に付く。
被害にあった木は根元から倒れた木は材木として問題なく使えるものが多く、
キクイムシも外皮まわりしか食べないので製材して使うとのこと。
そうでないものはバイオマスなどに使うらしい。
【雨不足の影響】キクイムシ一般的に森林には居る昆虫。通常は弱った木につく。
木が弱る程の2018年の雨不足がいかに深刻だったか。
ベルリンでも噂に聞いてたマイナス20℃といったような寒さはここ数年なく、
私が体験した2018の冬はかなり暖冬だったようで、ほとんどの日を日本と変わらない感覚で過ごせた。

樹種は大半がFichte(唐桧)
その他はKiefer(松)、Eiche(楢)Lärche(唐松)などが少し。
Fichteはこの地域で200年前から植林されてきた樹種だけど本当はもっと緯度の高い地域に生息する樹らしく、
現在の急速な温暖化傾向にあっては少し厄介な樹となる可能性有?
まるで日本の杉のようで、Fichteがちょっと可哀そうに思えた。
今後はこのような異常気象に備えて混合林を目指すとヨーステンさんの解説。
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クリスマスツリーの生産エリアもたくさん見た。
NRW州はドイツトップの生産量を誇る。これは確かやっぱり樅って言ったかな?
日本では想像しにくい一般家庭に毎年ツリーの生木を用意する文化があってびっくりした。
林業と言っていいのか否かわからないけど、木にしては短期に収穫が可能な畑のような光景。
枝だけを飾り用に使うために北山杉の様にてっぺんしか枝が残っていない背の高い樹もあったりなかなか面白い。
ツリーを毎年使い捨ててるのかどうかわからないけど、もし使い捨てても樹なので循環可能だし、
若木の炭素吸収率の高さを考えるとプラス面もあるかも。と思ったり。
日本でも皆さんクリスマスは楽しむけれど、この産業は日本ではまだまだまねできないと思った。


by morizo-archi | 2019-05-16 22:04 | 欧州調査レポート(日本比較含む) | Comments(0)

濃厚な三日間

「木材産業・木造建築」日独シンポジウム (ダイジェスト)

濃厚な三日間だった。

NRW州の環境省の方の温かい歓迎を受けて始まったシンポジウム前夜の食事会。
日本大使館の方と林野庁の方や木造研究の先生と合流し、緊張の中早くもいろいろな興味深い話を聞く。
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翌シンポジウム初日は集成材工場の解説・見学から始まり、
木材センターでの講演や報告、ディスカッションと軽食コーヒーブレイクを挟みながら分刻みにスケジュールが進む。
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私は初日最後の発表だったから1日中緊張が続いてた。
「木造建築:日本の現状と日独の共通する課題」というテーマで30分。
想像以上の緊張で言葉が詰まる。同時通訳の方に事前に資料を渡していたのに準備していたことの半分も話せなかったかも。少し心残り。

初日会議後の公式夕食会には市長さんや日本の総領事さん達も来られて素晴らしい料理のおもてなしを受け、お土産まで頂いた。
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2日目は森林教育センターの見学に始まり、両国の今後の森林管理政策や法律、気候変動に対応する管理計画やバーチャルシミュレーションシステムの活用まで目を丸くしっぱなしの1日だった。

林業という時間のかかる事業であることや、法改正のスピードの遅さ、森林所有者の細分化や意識の遅れなど、
日独共通の課題も多く意見交換できたことがとても有意義だったと両国の団長役を務めた方達が述べられた。

今の日本の林業があまりにも残念なことになっているといつも嘆いてしまうけど、俯瞰で見ると歴史や時代の事情で仕方が無かったのも確か。
団長さんが言ってたように拡大造林で作った資源を今まさに活用できる時期が来たとも言える。(ちょっと遅れ気味だけど)
対応策としての森林税導入の検討等もう何十年も前から始まってたことや、
パリ協定が引き金となって今年施行されることになったこと、
林地の登記や境界確定がそんなにも進んでいないことなど知らなかったことも沢山。
そしてこの状況をまさに今から変えていく。そんなタイミングに立ち会えた気分になった。

2日間で計4カ所の施設見学、12人の発表、5回のディスカッションを重ねて包括的かつ中長期的な視点で意見交換を濃厚に行った。
このみっちりスケジュールと完璧な進行に国際会議の無駄の無さを見た。同時通訳の方の仕事も見事。

私が普段仕事や活動で目にしている範囲がいかに小さいか、世界がどれほど進んでいるかも思い知った。
森林産業の盛んなNRW州ザウアーラント地域。
日本から遠く離れたここでの交流が自国を改めて振り返るきっかけとなることは間違いない感じがしたし、それもシンポジウムを行う大きな意義の一つと思った。

個人的には消化しきれないほどの沢山の情報と国レベルの動きを目の前で見ることができ大興奮の3日間だった。とてもいい機会を頂いた。

私の発表内容は他の方と規模も内容もかなりギャップがあったけど、
ドイツの人たちにとって日本の高い匠の技術やシンプルで機能的なデザインの評価は想像以上に高く、このテーマに自信を持っていいと確信した。
そして自分が日本に何ができるかを考えてもっと研鑽を積もうと強く思うことが出来た。

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一番印象に残ったのはシンポジウム前夜に行った森のレストランのシェフがコンセプトにしているという「環境ディッシュ」という言葉。
すごいインスピレーションを感じてしまった。
昔はルール地方から来る鉱山労働者に向けて食事と宿を提供していた。
それを発展させて地域で取れる旬の素材や肉を美味しく料理して、今ではグルメも来るホテルレストランになったと話があった。

今、目の前にある素材をどう使ってどんな魅力的なものを提案できるか。どう価値を表現して伝えるか。決してデザインが先行したエゴならないように。
この先のMorizo-のコンセプトとして「環境ディッシュな建築」を目指すのはどうかと真剣に考え始めてる。

by morizo-archi | 2019-05-07 07:03 | 欧州調査レポート(日本比較含む) | Comments(0)

アートに触れる

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グッチに誘ってもらって、アート展覧会のオープニングへ。

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ここで活動するKyoco Tamiyama さんという日本人女性はこれまで日本で活動してきた現代アート作家さんで、この春にベルリンに活動の場を移したとのこと。とてもきれいでかっこいい。
この日は制作風景を公開しながら作品展示。

その他にもこの建物の中に選ばれたアーティストがここで暮らしながら一部屋ずつ使って作品制作をしていてこの日はそれを一同に見れる。
いろんな作品、いろんな発表の仕方、来場者とのふれあい方、みんなそれぞれに自由で、日本のアートとずいぶん違うな~という印象を受ける。

こっちに来てまだほとんどアートも街も見てないけど、きっといろんな発見や刺激があるはず。
早くほっつき歩きたい。

by morizo-archi | 2018-11-17 19:46 | 欧州調査レポート(日本比較含む) | Comments(0)

建築設計室Morizo- 設計士の目線で暮らしや空間のあれこれを発信します。


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