UTSUWA-DANGI Foreword-09
2024年 02月 16日
私は「表具は愛の仕事」だと思います。なぜなら、紙や布を張るときに、貼り換えを前提にやさしく貼るからです。
数年後、もくは数十年後、貼り換えをするのは自分ではなく別の表具師さんかもしれない。その人のために剥がしやすく、しかし使う人のためにしっかりと貼る。
この見えにく〜い技術は愛なしにはできません。
何度も何度も貼ることでその加減がわかる。技術を付けるには沢山貼るしかない。と言います。
昨今では和室が減ってこれまでと同じような仕事の廻り方ではなくなってきてるという中野さん。
道具を作る職人さんも減り入手が難しくなったり、現場側の職人さんの受け入れ環境も変わってきているとも言ってました。
半面、襖や障子にもいろんなバリエーションが増え、素材も多種多様になっていろんなことに対応しないといけない。。。
例にもれず表具業界もきっと大変です。
そんな状況でも愚痴を言わず、黙々といい仕事をする中野さん。
廃業する表具屋さんが増える中、最近はいい仕事の割合が逆に増えているとのこと。
夢は温泉旅館を廻りながら襖や障子の貼り換えをする「流しの表具師」?!
その夢もっと詳しく聞いてみたい!!