今度は、表具師中野お兄ちゃんの工房にて襖貼りを習う。
ほんとに忙しい職人さんを捕まえて、ほんとにお世話になります。
わがままを言いますが、何卒よろしくお願いいたします!!!
なぜなら、、、福井の柳瀬和紙さんから超高級な和紙が届いてしまったから!
そしてこれをドイツで誰が貼るのか!?
まだ、生まれたてのUTSUWAプロジェクトにはもったいなすぎるスーパー伝統工芸品です!!どうしよう!!!
写真では伝えきれないこの美しさ。上手く貼れたらきっと本物の良さが伝わると思うのです!が、貼ったことある人がUTSUWAメンバーにいない!しかも、貼り方を知ってる人もいない!私も知らん!!子供のころに家族で貼ったやすもんのDIYを見てた気もするけど、和紙のレベルが違う!!そして障子より襖はめちゃハードルが高い気がする!これは富山の柳瀬和紙さんの手漉き和紙。何度かお邪魔して、これがどれほどの工程と技術を経て出来ているか知っているだけに腰が引けるんです!手漉きで大判の襖紙を漉けるのは日本にもう5件ほどしか残っていない。そのうちの貴重な1件の柳瀬和紙さんは「越前鳥の子紙」【重要無形文化財(工芸技術)】に指定される技術を持つ工房。
手すき和紙は見えない手間が沢山かかっているほんとに大変なお仕事なんです。それゆえこの美しい和紙が出来ています☆https://www.youtube.com/watch?v=BH_n-RW8qO4&t=41s
この日は工房にあった古い戸襖に手漉き和紙の端材を使わしてもらって練習。
いつも通りす~っと始まる師匠の講座。まず測る。
今回スーツケースに入るサイズにするため、重ね貼りを練習。あの高級大判和紙をいきなり切ってしまうのは本当に申し訳ない、、、でも、そうするしかない、、、(この時はまさか長さ1.6mのUTSUWA0.3模型を持っていくことになるとは思ってなかったし…)重ね代を6~9㎜に設定する。(今回は9㎜で)上下の端は大きめに、真ん中の紙は仕上がり寸法に重ね代を足して切る。
今回も素人の私は濃いめの糊を使わせてもらって、、、前面に塗布。
貼るのは最下段から。重ねた紙の小口に誇りがたまらないように。って、、、、、気い使い過ぎ~。でもそれが日本の心~。
カッターの刃はケチらずにぽきぽきおらないと、、、、こうなる。糊で濡れた和紙は切れにくく、よれやすい、、、、
障子と同じく、さっさと作業しないと糊が乾く。焦って作業するとこんなことに、、、、
速さと丁寧さを両立させるのが何よりも難しい~っと感じる。
メッソで貼るとどんどん歪んでくる。毎回測って、印をつけて。
墨からずれてきたから微調整してはろうとする私にお兄ちゃんは、あくまでも墨合わせて貼らないと仕上がった時にいがんでるのがわかるよ。と。。。
・・・・やっぱりそうですか。
イチイチ測って、イチイチ印をつけて、これがササっと出来るようになるには何年かかるんやろ?
重ね代を同じ幅で。どうせ隠れると思いきやこの重なりが最終的にデザインとしての見せ場?にもなるから、適当やあかん。
戸襖は端を丁寧に竹べらで押さえて。しかもさっさと。
空気を抜くように乾いた刷毛で張り込む。ここで手が糊で濡れてたら紙を汚してアウト。
机も手糊がつくのを最小限に、かつ常に拭く、拭く、拭く。しかもさっさと。
端材の都合で最後は千鳥にならなかったけど、確かに重ね代はうっすら見える。
白の無地でもこれはしっかり見えるはず。一発勝負で貼れるかな?緊張しかない。。。
和紙の貼り方で部屋のイメージはがらりと変わる。襖のデザインだけに終始せず部屋全体とのバランスや、その襖の持つデザイン的な意味をよく考えて、、、
それにしてもいろんな貼り方がある楽しい襖。
モダン和室 襖(ふすま)・障子の施工実例(紙戸屋・中野表具店)