「The Tipsy Home」和室とお酒の新しい楽しみ方を提案し、普及するプロジェクト。https://sakeart.net/events/tipsy/
コラボ展覧会を振り返ってみる。私のパートは和室提案の展示。UTSUWAの展示と合わせて和室のデザインを展示した。これは、ベルリンに実在するアパートの「Dachgeschoß」ダッハゲシュローッス(屋根裏)部分の住居に提案した和室。日本人の奥さんとドイツ人の旦那さんの2人暮らしの素敵な家。リビングやキッチンは広くゆったりして屋根を支える無垢の柱や梁がそのままいえている温かい住まい。その住まいに日本大好きな旦那さんが和室を作りたいという。この設計をさせてもらうことになった。半年前から始まったこの計画はオンラインで打ち合わせをしながら緩やかにスタート。
間取り図を送ってもらって大まかな寸法を測ってもらう。いろんな場所に和室を設置する提案をしてみる。ご主人の要望で寝室とワークスペースに使われていた一番奥の部屋に和室を作ることに決定。送られてきた写真を見ながらラフ展開図を描き、要所要所の実測をしてもらって送り返してもらう。追加資料やヒアリングにより現況図面やSGを作成。
打ち合わせを重ねてコンセプトや具体的な要望を探る。
木の柱や梁は嫌いじゃないけど、他の部屋にも沢山見えてるから和室はこれがみえないようにしたい。というご主人。何案か考えてみる。
柱、梁を完全に見せないようにするには結構なプラン制約があって、それでも何とかデザインでいい感じにならないかを探る。
いろいろ提案をしたことで、少しずつ具体的なイメージがつかめだせたようで、最終的には多少柱、梁が見えても広く使えるこのプランの方向で決定。
模型で具体的にプラン提案。
窓辺にカウンターと障子を提案したり、襖で仕切った壁際のデッドスペースをクローゼットにする提案をしたり。
梁を隠しつつふかし壁で間接照明にしてみたり、襖紙をリバーシブルで楽しめるように提案してみたり。
2人は模型を見て大喜び。大喜びする2人を見てこっちも大喜び。イメージスケッチも描いてみた。使い方のイメージがわきやすいようでこれも喜んでくれた。実は展示用に和室を作ると合変わるかわかりやすいように現況模型と和室提案模型の2つを制作。和室ありの方には脱着可能な天井や壁も作って光の感じを見れるようにしてみた。既存模型の方がなんか寂しい。
せっかくなら、もちょっと別の和室パターンも考えてみたくなった。
気軽さとか。
アレンジの可能性とか。
見え方とか。
素材の心地よさとか。
解説無しで展示したせいで、どれくらいの人に伝わったか不明、、、
少し説明してみるとやっと意図が伝わったようで、エキサイティングし始める来場者の人も多く、何やら和室持論を述べ始める人も。
和室模型展示の目的の一つでもある、ドイツでの反応リサーチ。
きっともっと展示物や展示方法を工夫したらいろんな意見や感想が得れるかも。とインスピレーションが沸いた。
次回の模型展のアイディアや課題も沢山見えた今回の展覧会。
疲れたけど、やって良かったと思ふ。。。。