私はきっとこの日を忘れない。半年前に知り合った人たちと奇跡を起こした。もう嬉しくって仕方がない。
UTSUWA@Berlin誕生。私たちのベイビー1号が生まれた。
6時過ぎに家を出てEduardoの事務所へ。前日も家に帰ったのは日付が変わってた。疲れがたまってるけど、この日が最大の勝負の日。Stavと3人で荷積みして現場へ向かう。ベルリン中央駅の北ヤードを抜けてMehringdammへ。
この方、私以上に疲れがたまってってるのに昨日の夜中解散後にクロイツベルクまで大型レンタカーを借りに行った。きっと寝坊すると思いきや、起きてた。すばらしい。若干遅れて9時に搬入が始まる。すでにJustusはスタンバイ。Vinaも会場のカギを段取りしてくれてた。頼れる仲間。しかし、荷積み時に既に3枚のパネルが破損。
見なかったことにしたい。Vinaは皆の為にケーキを焼いてきてくれた♡餅粉で作ったチョコケーキ。こんな女の子になりたかった。コーヒーを買いに行って作業前のひと時。朝からのメンバーは6人。
のんびりしてるのは今のだけ。。。昨日つくれなかったパネルを私とVinaで仕上あげる。職人班はフレームを作り始める。その後徐々に到着した撮影班3人は各自のスタイルで撮り始める。Veronikaは映像担当。Davidは写真担当。奥に居るGloriaは三脚でUTSUWAの生まれる進捗を定点撮影。彼女はこの日、この活動に賛同してUTSUWAメンバー入りしたスペイン人建築家。嬉しい。姿を現し始めるUTSUWA。期待が高まる。
だけど、番付を間違えたようで、仕口が合わない痛恨のミス。もうすぐ12時だけどまだかかりそう。昼食前にフレームのくみ上げをどうしてもやってしまいたい。今休憩を入れたらまったりしてすまう気がして、、、。Cunも昼までしか居れないし明日アルゼンチンに帰ってしまう。どうしても前半戦に姿を見たい。と棟梁Justusuに頼み込む。そして彼らは頑張ってくれた。
しかし、エネルギーもそろそろ限界。私とVeronikaは昼食の調達に。
その頃EduardoとCunは床材の調達にホームセンターに。なかなか帰ってこないと思ってたら、パネルカットをしてもらってると。。んーん、ほんとに床まで作る気か!?はい、お昼は手軽なCurrywurst。大阪でゆうところのたこ焼き?!(こうゆうと大阪人に怒られる)目と鼻の先に観光客に有名な「36」。Veronikaに10人前、内ビーガン用3つを注文してもらったけど実はビーガン4人だった。。。。。食べれなかったVeronikaごめん。
ちょっと休憩。ランチタイムは手短に、そして和やかに。この日の助っ人も一緒にメンバーとCurrywurst。
タケさんもほんとにありがとう。唯一日本語が通じる日本人、しかもTischrer!食後気合を入れ直してCunが帰る直前にフレーム完成!!!このタイミングで、たまたま見に来てくれた私のことをいつも応援してくれてるイタリア人建築家Aresandoroが彼女のPiaと見に来てくれた。背が高い彼は自動的にフレームの組み立てに参加させられる、、、、。やっぱりそうなった。ありがとう!みんなで最高の記念撮影!感無量!そしてホットした。とりあえず良かった。
ここから少しずつメンバーが減っていく。各自次の予定がある。ここまで出来て皆と写真を撮ったら私の中では合格!
夕方まで残ったメンバーは5人。
ここからまさかのエンジンをふかし出すEduardo。床がどうしても作りたい。らしい。もうくたくたのJustsuとタケさんがもう少し、もう少しと頑張ってくれる。
Justus、ほんとにずとUTSUWAを作ってくれてありがとう。
ブログを見たけど手伝おうか?と言ってくれたタケさん、ほんとに来てくれてありがとう。
そして床、なんとか完成!!!!ここで職人チームは仕事終了。
しかしこの男、どうしても天井も壁も作りたい。エネルギーが切れないのはなぜだ!
見なかったことにしたかった破損パネル3枚も材料が足りるんだったらもちろん作り直すでしょ、という。先日何時間もかかって貼った紙を剥がす辛さを吹き飛ばすこの男。ああやったろうじゃないですか!Gloriaも帰りEdとVinaが何かをしに出掛けてる間に私は一人誰もいない築200年のビルで紙を貼り換えてパネル設置の墨付け。
たいしたことしてないのに気を緩めたらふらふらしてくる。終わるかな、これ。。。
普段から外国語は5割かればもう十分ってノリでコミュニケーションしてる。
二人がどこに行ったんか分からんかったけど、何やらパーツを買いに行ってたもよう。
私は持ってた尺金のmmと尺寸の違いを考えずにバラバラな墨付けをしてしまい、、、、
帰ってきたEduardoがダボ穴を開けて壁を設置すっるも、そら合わない。
Edにえー!と言われる。でもすぐに気を取り直して、やり直せばいいと。
お互いの凡ミスやぶっつけ本番さが重なってなかなかうまくいかない。
もうVinaも体力の限界。夜遅くまでありがとう。
そして、二人残った私とEduarudo。お互い朦朧としながらもどうにかしたい。いくつも試してやり替えて、、、結構強引に、執念で最後までやり切った。まさかの最後まで。奇跡だ。
ほんとに疲れたけど、ほんとにうれしくて、本当に信じられない。だって、2日前まで壁と天井の材料さえ揃ってなかった。
床材なんてさっき買ってきたんちゃうの。
実は私はもしかしたらフレームすら組み上がらない可能性もあると思ってた。2日前までフレームを持ち上げる最低限必要な人数すら足りてなかったから。でも、この日に絶対決行すると決めてた。
この日が無理ならもうチャンスは来ないと思ってたし、手が足りないだけなら道を歩いてる人を引きずり込んででも組み上げなあかんと思ってた。仕口の最終工程にもきっと想定以上に時間がかかるだろうと思ってた。みんなの気力がどこまで続くかもわからなかった。
何も自信はなかったけど、できるところまでやればそれが今の実力と何得できるはずと信じてやるしかなかった。でもできちゃった。急な招集に10人も集まった。そして想像以上に出来上がった。
2人、インクレイーブレを連呼する。しかし余韻に浸る暇はない。レンタカーの返却時間を過ぎてる!!
大慌てで返しに行くEduardo。その間に現場の掃除をする私。もうへとへと。そして、帰ってきたEduardoと改めて喜びを分かち合う。私達は嬉しくていつまでもそこにいた。写真を撮ったりビールを飲んだり、残って冷めたCurrywurstを食べたり。いつまでも写真を撮るこの人。
感無量なのはわかるよ。。。
もうかえろう。よ。って言っても聞こえてない。
止まらない。
UTSUWA愛が止まらない。
いつまでも撮ってる。そんな彼を見るのがおもろすぎた。
でも、もうええんちゃう?
と、そこへオーナーのクリスチャン登場。
でっかい彼が入るとUTSUWAがちっちゃく見える。
Edはクリスチャンに靴を脱がなきゃ上がらせないと、UTSUWA愛を強要。
一緒に来たポルトガル人と強引なスペイン語でUTSUWAの話をする。
だれですか? もう誰でもいい。これいいね!と言う人とは誰とでも一緒に喜べる。
この3人メチャ早いスペイン語でしゃべりまくる。
このアートスペースの話をしてるみたい。
アートやアーティストの話もしてる感じ。
盛り上がってますが、もう12時過ぎてますよ。
オーナーたちが帰っても、まだ名残惜しい。
まだ撮るか。
電気を付けたり消したり。
Berlinらしい照明で遊んでみたり。
さてそろそろ片付けして帰ろう。
しかしこの男、廃材をコンテナには捨てない。
これはまだ使える。Müllじゃない。って言いきる。ここに置いとけばきっと誰かが持っていって使うって、、、。捕まるで、ほんまに。
タクシーでウエディング近くのEduardoの事務所まで一緒に荷物を運ぶ。
やっと終わった。
もう、1:30ですね。
集合時間から18時間ぶっとーし。
ここから自転車で1時間かけてBerlin斜め縦断して帰る私に祝いのワインを半分しか注いでくれないEduardo。
「家に着いたらメッセージ入れて。そしたら俺は安心するから」って。言うけど、どうせ寝てるでしょ。でも優しいな。
やっと家に着いた。もう3時。飲み足りないし、興奮して眠れない。ワインを飲みながらメッセージを打つとEdはまだ起きててあっちも飲んでる?絵文字と写真だけのやり取りを何度かして、、、、いい加減寝ましょう。
とにかく今日は忘れない日になる。出産ってこんな感じかな?ってふと思った。ほんとにありがとう。と、皆に言いたい。奇跡としか思えない。