私は過去に展覧会的なことを2回やったことがある。
初めての展覧会は2013年「素庵」。事務所内に藁で茶室を作った。
住まいってどこまでそぎ落とせるかとか、もっと素~でいいんちゃう。と思ってたことを表現してみた。
そして一か月間で何十人もの方を夜茶会にお招きした。
昼は仕事をし、夕方準備、夜は亭主、死にそうだった。
しかも初日前夜に泥棒が屋根から2回も落ちてきて大騒動、私史上最強に疲れた一ヶ月だった。
二回目の展覧会は「招く器。」。
メイドインジャパンの器をあつかう「
さいえ」さんと器繋がりで共同展覧会をした。
Morizo-20周年と絡めて自分の思う住宅について表現してみた。
1人の時とは違って準備やら設営やら話し合って決めたり、誰かと一緒にする楽しさを知った。
とは言え、自分の展示は自分しか作れないからこれまた必死。
そして今回三度目の展覧会は「WASHITSU Workshop」。
今回は日本大好きドイツ人Bonaちゃんとの共同主催。
なぜかハンブルクのレジデンスギャラリーで。
なのでBerlinにいるBonaちゃんは遠隔参加。
しかしやり取りもテキストも外国語で。アルファベットですがな。
渡独後1年半を経過してやっと叶った一歩。
これまでイベントの企画は嫌というほどやってきたけど、展覧会にはまたちょっと違う緊張感がある。
というかプレッシャーしかない。
コンセプト、内容構想、配置順路検討、展示物製作、説明テキスト、展覧会案内製作、発信告知、、、
めちゃやることあるやん。
しかも限られた時間内に設営やらチェックやら修正やら、、、
めちゃたいへんやん。
今回は、というか今回も、、、とりあえず告知ツールを作った。 もう後には引けない状況を作って気合を無理矢理入れる。
しかし、初日前日にミスプリ発覚。
開催中にもWorkshopってタイトルが重すぎるって言われてAusstellungってのを足したり、看板にも追記したり、、、
そして、、、告知しといて、どうしよう。何できるかな?って考えるやつ。テーマは和室って決めてたから、そっから広げたり広がり過ぎて縮めたり、、、、展示会場のレイアウト検討。めちゃひろいやん。模型だけで埋まらんやん。今から何出来るんかいな。急に不安になって、怖くなってくる。なんでやりたいってゆうたんや、誰がやりたいゆうたんや、、、、、、、、、不安を抱えつつも、足を運んでくれた人にがっかりされないようにどこまでできるか、何が出来るか思案試案、、、、今回はリサーチの趣旨があった故、イメージが伝わること、興味を持ってみてもらえるもの、を目指さねば。煉瓦を和室に使う案、目地を書いて乗り切ろうかリアルに積もうか散々迷った結果、積むことに。迷う時間が無駄やったかもという説と、この時点で時間配分を間違えてたという説。結果積んで自分的には納得したけどおかげで睡眠時間と楽しい週末は激減、、、、あわよくばと一時帰国時に日本から持ってきた分と、ベルリンにとりに帰った分と合わせて7個。それに加えGarten Barの模型。持って来たものは漏れなくどこかしら潰れてて案の定補修に1日掛かった、、、、もう一個作りたかったけど、しかし今回はこれが限界。ほかにもせなあかんこといっぱいあるし、、、、あわよくばと送ってもらった畳表が運よく到着。しかし、ノープラン。どう使う???とりあえず、映像を大きく上映しよう。Timにプロジェクターチェックを付き合ってもらう。というか全て頼っておんぶにだっこ、、、、すいません。
Bonaちゃんの映像がなかなか届かず、音信不通の中特大モニター迄運び込まれた。どうする?ノープランだった畳表はもう思考が及ばず地べたに置いとくか~。と思ってたけどやっぱり床上げせんと座ってもらわれへんし、、、、ケラーで使えそうなものを物色。結局ビールケースとパネルを拝借して床上げ。ドイツ=ビールということで納得することにした。結果的に何とかかっこがついた当日の朝。
つくづく思うアーティストの方々の大変な苦労とエネルギーを。自分の思いを表現するだけなんやけど、それって自分しか決められへんことで、それが自分と判断されることにもなる。使った時間とか、場所とか、状況とか、見に来た人には関係なく自分の表現として判断される。このプレッシャーを年に何度もしてる人の体力気力を尊敬する。だからアシスタントっていう職業があるんやってあたらめて理解した。
今回の私の場合はほぼTimありきで実現できました。彼もまたアーティスト。この大変さを食知っているはず。そして手際の良さったらありゃしない。私の気の回らないところまでどんどん順をしてくれて、いろいろ提案してくれて。本当に本当に本当に感謝に尽きました。