着物の半襟がそろそろ限界。汚れが気になて気になって。
女子しか受けれないの家庭科の授業より男子しか受けれない技術の授業を受けたかった。
家庭科の授業で一番苦手だったのは裁縫だった。
課題のパジャマは縫ったのは確か友達のお母さんだった。
日本でも半襟を付けるときには安堂寺町の母、玉澤さんに電話をする癖がついていた。
挙句の果てには半襟を付け直すのが嫌だから、長襦袢ごとじゃぶじゃぶ洗ってた。
でもこっちでは半乾きのタイミングでアイロンを掛けることもできないし、仕方なく半襟を外して洗ってまた付けるしかないか、、、、。
出国前に会いに行ったメルケルさんと写真に写っている外交官の方に
「外に出たら日の丸を背負っているくらいの気持ちでいなさい」と言われた言葉が頭の隅でちらつく。
こんな汚れた半襟じゃあ、日本の印象を悪くしてしまうかも。
細くて丈夫な絹糸。他のほどけた部分も縫い直さなくちゃ。
年末に着た旦那さんに絹糸を裁縫箱から持ってきてと言ったのにこれしか無かったという。
絶対あるのに。針はすっかり忘れている。使えない人だ。
先延ばしにしてた裁縫道具探し。いよいよ探しに行くも、大きな店に絹糸がない。
無いの?絹糸?ドイツに?
ウルズラさんに聞くと絹糸は持ってないという。あんまり使わないのかな?絹糸?
とりあえず売ってそうな店を教えてくれたけど、勝負の日が近いので襟だけは綿糸でつけるとするか。
意を決して半襟を外す。手洗いする。襟にもやっぱりアイロンを掛けたい。。。。。あ。あるじゃん。アイロン。
ウルズラさんが使ってたのをみて、ちょっと貸してほしいというといいよ!と。
外すんじゃなかった。でももう遅い。
持ってきた替えの半襟は折れ目がついててこのままは付けれない。これもアイロンがけ。
来る前にコニシボンドの社長さん直々に貰った裁縫用接着剤に手が伸びそうだけど、我慢。
着物は襟が命。ノリで貼っちゃダメダメ。
思った通り2時間コース。玉澤さんなら15分でやる。
でもまあ、とにかくできた。日本の糸とドイツの針で気持ちを引き締め白無地を付けた。
ハサミは製図道具でお世話になっている切れ味抜群STAEDTLER。ドイツのメーカーだったんだ。
次の勝負は水曜日。間に合った。
着物着ていけそう。
でも実は、脇の部分直せてない。
おしとやかに隠していこう。