日本vs欧州調査レポート 05 山と海のつながりかた 



2018.04.28

▲▲▲吉野林業&牡蠣猪BBQ▲▲▲

①調査きっかけ【年始の林業ツアー】

7代目山守 中神木材 中井章太さんの取り組みにはいつも驚かされる。そして感動する。

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今年1月7日山の神様にお参りをする良き日にちびっこを含む10人ほどで林業地見学&鉞(まさかり)体験の企画がありました。

http://purewoods.com/blog/?p=994

土場でのランチタイムに趣味で猟をする中井さんの仲間に遭遇。

4月に鳥羽から牡蠣が届くのでここでバーベキューをする予定。せっかくなら吉野の猪と鹿も一緒に食べよう!と盛り上がり、ついにその日が来た。

何度も来ている吉野林業地だが、今回は山と海が繋がり、山に返ってくるレアなケースを見てみたくて参加させていただいた。



②調査内容【海の人と山を見る】

午前中は牡蠣養殖の漁師さんと1月のメンバーのご家族と共に、再びあの林業地へ。

雪景色が新緑に変わり、またちがった趣。

出材装置として今後の林業に活かせるか実験中という「スネークライン」

1月に来た時よりも距離が延びていて、いろんな活用方法にも期待が高まる。

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仮設用の鋼管を利用した走行機には斬新な発想が満載。考案者はお寺の鐘を自動で撞く装置を作る上田技研産業株式会社さん。

なんと起動装置に市販の電動ドライバーが使われるという代物。漁師さんも興味津々。

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そして様々な樹齢エリアを見学。

鳥羽の浦村から来た漁師さん曰く、一般的には筏材として竹が使われることが多い中、

鳥羽では地域材を使って桧で筏を作ってきた歴史があるらしい。

かつては耐用年数が10年程あった桧材が近頃3年、下手したら1年というケースがあるとのこと。

それを受けて中井さんが、昨今の木材流通事情を話す。


確かにその理由がわかる状況を設計士としても大いに感じている。

何においてもスピードが求められる時代になって、昔の様に「ゆっくり」が許されない風潮。

伐ってすぐ使うために出材方法や乾燥技術が進化して、ほしいものがすぐ手に入りやすくなった。

その代わりに、長く使うという視点が二の次になることも。

木の場合、最適な時期に伐り、皮を剥きしっかり山で葉枯らし乾燥した後、出材後も乾燥期間を経て適材適所使われてきた。

時間がかかる分、木自身が持つ防腐防虫成分や強度保持など、木のいいところを残せていた。今はそれを活かすことがなかなかむつかしい時代。

昨年中井さんが出材した桧で作った筏はそのあたりを配慮して作られたもの。使う人が何を必要としているか、顔の見えるものづくりならでは。


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何度きても新しい発見あがる林業地ツアー。この日のなるほどは、「龍が昇る」。

一見立派な杉の木が、製材せずとも山で立った状態で難点がわかる例。

杉は水分の多い木で、寒い日にその水分が凍ることで木の内部が膨張し表皮にその割れが見えている。

そんな木でもむやみに切ってしまわず隣の木との関係や周りの環境への影響を見極め、残すか伐るかを決めていく。

自然現象も含めて丁寧に育林を行うのも吉野林業の特徴。


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この日は映画の撮影地となった中井さんの先祖が暮らしていた場所で撮影秘話や偶然?必然?的な不思議な話も聞けた。

山や木、自然の恵みを題材にした河瀬直美監督の映画「vision」。公開が楽しみ。http://vision-movie.jp/sp/



BBQがスタートする頃には土場に沢山の人が。山と海の人だけでなく街や田畑の人もいる。

びっくりするほどの立派なアスパラガスと長ネギ。

これは、中井さんが木をおがくずにし、

山口さんが街で酵素浴http://kousoyoku-en.com/に使った後、

そのおがくずを堆肥として育てた無農薬野菜。

一周廻って吉野の山に戻ってきた。

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吉野の木を肥料に野菜を育てた農家さんも、

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吉野の山で鹿を獲ってきた猟師さんも、

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吉野の桧を筏に使った牡蠣漁師さんも、

吉野の恵みを活かして作ったものを持寄り集合。みんなでそれを囲む贅沢。炭で焼いて丸かじり。甘くてジューシー。もちろん味は絶品。

総勢30名ほどのBBQとなり笑顔があふれる。こんな貴重な機会に参加させて頂き幸せ。



③まとめ【Morizo-の目】

今はひと昔前の様に産地でひとつのものを一生懸命生産していれば生活ができていた時代ではなくなりつつある。確かに大変な時代。でも今回の様にその状況を何とかしようと試行錯誤しながら各地で頑張っている人たちが繋がり、顔を合わせる機会ができたのは、この時代故という気もする。ある意味、満たされた後のステップ。今がそのタイミングなのかもしれない。

         

中井さんの仲間の山師さん、製材所さん、役場の人、農家さん、酵素風呂店で働くスタッフさん、木工職人さんや木を素材に作品を作る作家さんまで、まさに山から町を経て海までつながった瞬間。こんなことがあるんだと、改めて一人の山守さんのやっていることに感動した。家族や赤ちゃんを連れて来た普段あまり山と関わりのない人にも、この素敵な光景からきっといろんなことが伝わったように思う。



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中井章太さんのABOUT

吉野林業の担い手 中神木材山守七代目。昨今の木材価格の低迷に伴う森林経営の先行き不透明感に不安を感じ、既存の原木市場中心の販売体制から、新たに消費者の顔が見える販売流通のしくみをつくるべく新商品開発や林業地ツアー、やまとまち、各地の生産者、人と人、民間と行政をも繋ぐ様々な活動をしている。http://purewoods.com/index.html


この度はこんないい機会に参加させていただきありがとうございました。


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by morizo-archi | 2018-05-08 19:18 | 日本vs欧州調査レポート | Comments(0)


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