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日経新聞に掲載していただきました☆

UTSUWAプロジェクトが取材を受けうれしいことにに日経新聞さんに掲載していただきました。
日独職人の技、和室空間に結集 本物の文化を海外発信:日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUF132740T11C24A1000000/
日経新聞に掲載していただきました☆_a0355629_05553919.jpg
建築学会の和室ワーキンググループでドイツの和室事情について少し発表させて頂く機会があり、そこで少し器プロeジェクトにも触れたところ、聞いていた記者さんからもう少し詳しく聞きたいとのご連絡を頂き☆

10月の UTSUWA DANGI-Ⅱを見てくださった方から、この記事を読んでやっとUTSUWAプロジェクトの趣旨がわかったと、ご連絡を頂き、(笑)

・・・やっぱり記者さんってすごいな~。さすがプロだな~。と感心しつつ、
伝えるってむつかしいな~~~~~~っとつくづく思った次第です。

影井幹夫様、素敵な記事をありがとうございました!!


# by morizo-archi | 2024-11-18 00:00 | UTSUWA 2024 | Comments(0)

UTSUWA3.1

2024年度のUTSUWAプロジェクトメイン企画。
長い準備期間と、あっという間の本番当日。
写真を見ながらあたらめて振り返ると胸がいっぱいになる。
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大きめの企画が終わる度に毎回思う。
どういうことやろぅ?と。
違う国や地域の、ついこの前まで知らない人たちと、こんなことができてしまうって、
しかも言葉も文化も違う個性豊かなメンツで。

多分それはものづくりの魅力が作り出すご縁なのかもしれないと思ったりする。
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小さなきっかけでたまたま出会った仲間が、遠く離れてても繋がったままで、時が経つほどに深度が増してる気がする。
協働してひとつのものを作る。何かを一緒にしでかす。そしてだんだん増してくるホーム感。

思いのあるものづくりは、ものを作るだけじゃなくて人を繋ぐ力があるんだと思う。
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リスペクトし合う仲間や常に上を目指す気持ちに国とか年齢とか性別とかあんまり関係ない気がする。
日本のものづくりは優れていて注目されているかもしれないけど、人によるし、状況による気がする。
状況は自分で作れることも多々あるし、やるかやらないかもその人次第なところもある。
この人たちは自分で作って、やってる人たちだから尊敬しあえてるのかなと思う。
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UTSUWAプロジェクトは職人さんだけのチームじゃないところも面白い。
モノを作らない人も作る人も、作ってるときも作ってないときも、なんとなく緩やかに役割を補い合ってる。
言わずもがなな感じが何とも心地いい。
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あんなに心配してたタイムスケジュール。
努力の結果?奇跡的に?はらはらしながらも予定通り終了し、最後の挨拶と共に
撤収作業は自然なフォーメーションでスムーズに進んだ。心配してたのは私だけ?
みんな持ち場を自分で見つけて協力し合ってる。
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来場者の何人かの人もて手伝ってくれるのは、もう恒例。
見てられないのか、触ってみたいのか、どっちにしてもありがたい。
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開催中テンバッテてあまり感じなかった会場の広さ。やっぱり大きい大ホール。
こんな会場でUTSUWAのお披露目が出来たのはほんとにありがたいこと。
今回も沢山の人たちの力と思いで無事に開催することだできた。
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UTSUWAプロジェクトにかかわった人が少しでも良かった、楽しかったと思ってくれてたら、それだけですでにミッションが果たせた気もするけど、、、
来年のEXPOに参加する目標に繋ぐことができた2024年のUTSUWAプロジェクト、ひとまずお疲れさまでした。
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沢山の素敵な写真を撮ってくれたDavidにも感謝。
いつもありがとう。
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多分また会うけど、今回もいい時間をありがとう。

# by morizo-archi | 2024-10-15 00:00 | UTSUWA 2024 | Comments(0)

UTSUWA DANGI-Ⅱを開催しました。

とても好評をいただきましたUTSUWA DANGI-Ⅱ。
無事開催いたしました。
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日独職人のパネルディスカッション
2024年10月14日
(ドイツ時間 14:00 – 15:30)
(日本時間 21:00 – 22:30)

開催の挨拶ではベルリン日独センターの事務総長Dr. Julia Münch様が、日独職人パネルディスカッションやUTSUWAプロジェクトへの期待の言葉を述べられ、プログラムは始まりました。
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会場に集った日独のUTSUWA職人メンバー4人と、オンラインで日本から神戸芸術工科大学学長の松村 秀一先生と、日本の建築にも詳しい元ミュンヘン工科大学名誉教授Prof. Thomas Bock先生とを繋いだハイブリッドのパネルディスカッションでした。
ベルリン日独センターの河内様とUTSUWAprojectを代表して内田がモデレーターを務めました。

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今年2月に開催したUTSUWA DANGI-Ⅰをもう少し掘り下げて、しかも日独センター大ホールで同時通訳という贅沢な環境の基、1時間半にわたり開催した日独UTSUWA DANGI-Ⅱ。彼らのこれまでの経験や現在の思い、これからの夢、、、いろいろな深い話を聞くことができました。
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会場には平日の昼間にも拘らず30名の来場者にお越しいただき、オンラインではドイツや日本、アメリカやオランダなどからも!
合計70名の方にご視聴いただきました。

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何度も日独センターの河内さんや黒岩さんとと打ち合わせを重ね、
限られた時間でどのようなことを話してもらおうか思案し、今回は4つのテーマに絞りました。
■テーマ1:器プロジェクトの関わり
■テーマ2:弟子と技術継承の話
■テーマ3:日本とドイツの比較
■テーマ4:手仕事のモノづくりの未来
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■テーマ1:器プロジェクトの関わり
どの様にしてUTSUWAprojectに関わり始めたか?
他のこのような活動に参加したことがあるか?
UTSUWAで何かを得ることが出来たか?などなど。
突っ込んだ質問に対して、率直な意見を語ってくれたメンバー達。

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UTSUWA3.1エピソードとして。
2022年にBerlinで共同制作したUTSUWA3.0に、今回は障子をプラスしてバージョンアップしたが、
フレームの製作時に沖本大工が考えた新しい仕口をさらにDorianが進化させて作った話。
伝統技術をそのままではなく状況に合わせてリアルタイムにクリエイトする2人に言葉の壁や国境はなく、仕事を通して分かり合えたという話。
これもまたものづくりの魅力だと思いました。
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■テーマ2:弟子と技術継承の話
■テーマ3:日本とドイツの比較
弟子を育てた経験があるか?
どのように対応するか?
自分の弟子時代のエピソードなど。
日独相互の働き方を知る恵美とドリアンはそれぞれの思いを語ってくれました。
細部まで考えて仕事に取り組むいい面と、こだわりすぎて仕事の時間が長くなりすぎる困った面や、
師匠は常に弟子のことを気にかけていて、弟子は常にいいパフォーマンスを心がけなければならないことなど。

Justusは職業訓練での経験や、知識と技術を同時に学べるデュアルシステムについてポジティブな意見を述べ、日本での修行体験への想いも聞かせてくれました。

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最後のテーマ
■テーマ4:手仕事のモノづくりの未来
について、子供の時期に木や土などの自然素材に触れる事が大切と語る沖元大工。
職人さんを目指すきっかけとなるような学校を作りたいと言う夢も語ってくれました。
最近「仕口」の本を出版したDorianは、自分の知見や経験をワークショップを通してもっと伝えていきたいと語り、
EmiやJustusは今後もものづくりを続けていきたいと語ってくれました。

■専門家のコメント
松村先生からは、まず、このような国際的なディスカッションの機会ができたことはお互いに刺激となる面白い試みだと評価を頂きました。
昨今日本では職人が急激に減りつつあるが、最近の傾向として、会社組織が大工を雇用する形態が増えつつある。その背景には社会保障や安定収入への不安による職人不足を解決する動きが出てきている。と興味深い現状を教えて頂きました。

日本の職人事情に精通しているボック先生からは、ITやロボットによる助けも有効だという意見がありました。
対して、手でつくることにで達成感やモチベーションに繋がるのも事実。
今後はロボットと手仕事との理想的な融合による未来も考えうるとのご意見を頂きました。

■会場からの質問
新しいスタイルのデュアルシステム(学校と企業が一緒になって職人を育成する)の構築を検討中という南ドイツの大学教授の方から、
「職人の未来にとってそれは有効でしょうか?」かという質問を頂きました。
パネラーJustusの回答は、とても素晴らしいと思います。特に社会人で手仕事を学びたい人にとっては有効ではないでしょうか。というものでした。
今後の手工業に大きなプラスになるとコメントを添えました。

別の質問では、SNSの役割についてどのように感じているかという問いがありました。
パネラーからはポジティブな回答が大半を占め、もしSNSがなかったら今日のイベントの開催や、
自分自身UTSUWAプロジェクトへの参加も難しかったかもしれないという意見がありました。
またSNSは直接的な交流が可能で、若い人たちにとっては、手工業の敷居を下げる効果もあるという意見もありました。

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もっといろいろな話を聞きたかったし、会場やオンラインの皆さんとももっとディスカッションを広げたかったですが、あっという間に時間半が経ちました。

ご参加いただいた皆さんはどのような感想を持たれたでしょうか?とてもとても気になります。
遠方からわざわざお越し下さった方も多く驚きましたが、このような機会があまりないということだと思います。
楽しんでいただけたなら幸いです。ありがとうございました。

時差の中、遠方からご参加いただいた松村先生やボック先生にはお話しいただく時間がほんとに少なく、申し訳ありませんでした。
そして貴重なご意見をありがとうございました。

さて、参加したパネラーのみんなはどうだったかな?
確かに1時間半は短い時間ですが、5時間あっても10時間あっても、聞きつくせないそれぞれの経験や、状況や、思いや夢があると思います。
もっと知りたい、もっと聞きたい、そう思えるUTUWAの職人メンバー達。素敵な人格で、クリエーターで、職人です。
忙しい中、UTSUWAに参加してくれて、時間を割いてくれて、改めてありがとう。

帰国後に個別に行ったヒアリングでは、よかったところ、あまりよくなかったところ、沢山のアドバイスや貴重なご意見を伺うことができました。
個人的には「職人の楽しさ」にもっとフォーカスする事ができるともっとよかったかな、、、という反省はありますが、
応援してくださる方や楽しんでいただいた方も沢山いたことは本当によかったと思います。

共にこの企画を考え実施し、場所、人材、技術など多大なご支援をしてくださったベルリン日独センター様には心から感謝申し上げます。
本当にありがとうございました。
内田利惠子


■パネラー
・沖本 雅章:大工:木と子供が大好きで常にクリエーティブな職人さん。 夢は世界で活躍する大工アーティスト☆
・Dorian Bracht :木工家:アメリカ、EU、アジアでの生活体験があり、探求心旺盛。2024年に仕口の本を出版。
・Emi Shinmura:木工アーティスト:毎年日本に滞在しながら技術を学び、独自の発想でデザインや大工仕事やアートも出がける。
・Justus Kissner:木工家:職人同士のネットワークが広く、日本の手仕事や文化に興味津々。日本に行く日を心待ちにしている。
■コメンテーター
・松村 秀一:神戸芸術工科大学学長
・Prof. Thomas Bock:Bock Robotics Revolution ( br2 )
■モデレーター
・内田 利惠子:一級建築士
・河内彰子:ベルリン日独センター文化部

主催:ベルリン日独センター
   (一財)大阪地域振興調査会
    器プロジェクト実行委員会

# by morizo-archi | 2024-10-14 23:00 | UTSUWA 2024 | Comments(0)

鉋ワークショップ(プロ向け)を開催しました。

日本の手工具ワークショップ(鉋の研ぎと調整)
2024年10月14日(ドイツ時間 15:45 - 16:45)
ベルリンン地独センター(逐次通訳) 
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日本の鉋の刃を研ぐ、台を直す、調子を出すコツを学ぶ講座。
沖本大工がプロの技を直伝します。
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ドイツの鉋はもっと大きくて押して使うのに対して日本の鉋は引いて使う。
日独で全く違う鉋ですが、日本の鉋はドイツの木工職人さんの間でも既に使っている人は多く、
輸入道具のショップやインターネットでも買うことが出来ます。
参加者さんには自分の鉋を自分で砥いで良い状態にして持ってきてもらうことになっていました。
その中から一人の鉋を選んでより切れる鉋に仕上げることを見て学ぶというマニアックな講座です。
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YouTubeの動画などで鉋の刃の砥ぎ方を学び自分で試行錯誤しながら日本の鉋を既に使っている木工職人さん。
わざわざ有料講座に足を運んでくれるのか?
しかも平日の昼間に職人さんが参加してくれるのか?
心配していましたが定員10名のワークショップはなんと満員になりました。
しかも南ドイツから来てくれた人も数名。
驚きました。
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ドイツの鉋はどうなのかよく知りませんが、、、
日本の鉋は本来、購入後に自分で台(木の部分)や刃を整える必要があります。
沢山の情報が出回っているYouTubeでも、動画だけでは細部のコツを知ることが難しいようです。
逐次通訳で実際の大工さんの仕事を詳しく知ることが出来、直接質問をすることが出来る機会はなかなか無いので、
参加された職人さんたちは熱心に耳を傾け、食い入るように沖本大工の技術に見入っていました。
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マイクロスコープを使って刃を研ぐ前と後の違いを見てもらうと、その違いが良く分かりました。
マニアックすぎます。。。。
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それにしても、マイクロスコープでやっと解るほどの小さな違いが、鉋仕上げの精度や美しさの違いとなるなんて、、、。
皆さんとても興味深々でした。
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講座の限られた時間内に角度が出てなかった刃を整え直すのは至難の業ですが、なんとか時間内に仕上げて頂きました。さすが沖本大工。
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砥石の種類や刃の当て方、砥ぐコツなどを見てもらい、
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良い刃の仕上がりのポイントを伝え、
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刃の仕込み方や調子の出し方を伝授し、

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研いだ後の切れ味を感じてもらう。
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日本から持って来た吉野ヒノキの香りにうっとりする参加者さん達。
通訳付きの「face-to-face」だからこそ伝えられることって、やっぱりまだまだある。と感じた贅沢なワークショップでした。
ご参加いただいた皆様にはありがとうございました。
そして講師を務めたUTSUWA職人メンバー、通訳の方々にも感謝申し上げます。

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~講座の概要は下記のとおりでした~

日本の手工具ワークショップ(鉋の研ぎと調整)
日本のカンナの刃を研ぐ講座。


日本とドイツのプロの職人が教えます。あなたの自慢の鉋の切れ味を向上させる!

この講座は日本の鉋を熟知したプロが直接指導します。
既に日本の鉋を使っているあなたの知識をレベルアップさせるものです。

定 員:10名(経験者のみ)
参加費:50€

【講座内容】逐次通訳
鉋の種類と選定:目的に合った鉋の選び方を知る
鉋台の調整:新品の鉋を買って行うべき加工を学ぶ
刃の研ぎ方:正しい研ぎ方の知識と体験
鉋削りのコツ:刃の調子合せと鉋仕上げを学ぶ

【ワークショップの内容】
参加者は自分の鉋を研いで持ってきてください。
UTSUWAメンバー日本のプロ職人(OKI)が参加者のある一人の鉋を研ぎ直します。
うまく研ぐためのコツやヒントをUTSUWAメンバー(Dorian, Emi, Justus)がドイツ語や英語で解説します。
研ぐ前と研いだ後の違いを比較して、どう変わったのかをみんなで見ます。(木材を鉋削りしてみる)
参加者は会場で自分の鉋を実際に研ぐ体験はしません。しかしプロの“砥”を目の前で見ることができます。
参加者は自分の鉋削りの技術向上へのヒントを持ち帰ることが出来ます。質問をすることも可能です。

【この講座で得られるもの】
〜 熟練プロの知恵と経験を教えます 〜
実はプロは様々なケースにより研ぎ方を変えています。
すでにご自身で鉋削りの経験をお持ちのあなたがさらに上手くなるには、このヒントを知ることが大切だと考えています。
プロは何年もかけて削る木や仕事や状況に合わせた「鉋の研ぎ方」を調整できるようになります。研ぎ方も人により様々です。あなたに合った鉋の技術を知り、今後の仕事に活かしてください。是非この機会に目の前でプロの技を見て、それを“盗んで”帰ってください。
そして家に帰りご自身で何度も実践してみてください。“技術は一日にしてならず”です!

【インフォメーション】
砥石は1セットのみ会場に用意します。
砥石はUTSUWAのメンバーのみが使います。
講座の講師はUTSUWAプロジェクトの職人メンバーの4人です。
Okimoto Masaaki:@masaakiokimoto
Dorian Bracht:@dorianbracht
Emi Shinmura:@emi_shinmura
Justus Kissner:@woodandwaves

# by morizo-archi | 2024-10-14 22:00 | UTSUWA 2024 | Comments(0)

UTSUWA3.1 組立デモストレーション in ベルリン日独センター

#Open Monday × UTSUWA project

ベルリン日独センターで毎月開催されている#Open Mondayというプログラム。
通常は土日閉館のセンターを第1月曜日の夜に開放する人気の企画で、毎回様々な催しが開催されている。
今回はUTUWAプロジェクトのジョイントの為に特別に第2月曜日となった#Open Monday。

17時のスタート時にはすでにたくさんの来場者がきていて、ホールでは総裁の八木毅様から開催の挨拶がありました。
UTSUWAプロジェクトからは、プロジェクトの趣旨や、(一財)大阪地域振興調査会から2025年のEXPOに繋がるプログラムであることを来場者の皆さんに説明しました。

早速始まった今回の#Open Mondayの一番の見せ場 ”UTSUWA3.1 組立デモストレーション” !!
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2022年に初めて日独のUTSUWAメンバーが共同制作したUTSUWA3.0をバージョンアップさせたUTSUWA3.1。
この日の為に準備を進めてきたお披露目を来場者が見守る中、スタート。



斜めに立てる柱が特徴的な組立式和室。
床を支えるフレームと床板をメンバーみんなで組立てます。

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脚固めとなる貫材を入れると柱がしっかりと決まってきます。
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角度のついた仕口の加工は難易度の高い仕事です。
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昔から使われてきた技術をアレンジし、新しい仕口を生み出す発想はとてもクリエイティブ!
伝統は守るだけではなく発展してこそ継承できるということを見せてくれました。
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時間を気にしながらUTSUWAの解説を必死にする私をよそに、とても楽しそうにデモストレーションをするメンバー。
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緊張でマイクを握る手はびっしょりでしたが、通訳の方がうまくフォローしてくれて素材や構造や手仕事のことなども少しは伝えることができたかと。
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まじかで食い入るように見ている来場者の前でメンバーはテキパキと作業を進めます。
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2年前にぴったりだったカラマツの床板は時間の経過で反ったり曲がったりしていましたが、削り合わせて調整することができるのは無垢材のいいところです。
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新旧メンバーが息を合わせて作業を進めます。
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今回作り直したフレームの頂部のチョンマゲ(蕪塚という伝統的な仕口をアレンジしたもの)の設置には、長身のドリアンが大活躍☆
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釘もボンドも使わない木組みの和室パビリオンの全貌が見えてきました。

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そして、今回新たに追加された障子のフレームを取り付けます。
ここにも新しい仕口のアレンジと、それをさらに進化させるメンバーシップがありました。
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2年前にEmiと小麦粉をお鍋で炊いて作った糊で貼った襖紙は、美しさを保ったままです。
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そこへ、今回新たに作った障子が追加されました。
これも、越前の柳瀬手漉き和紙です。
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その美しさに惹かれて触ってみたくなる気持ち、わかります。
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来場者に熱心に説明をするヨストス。障子や襖を初めて見る人も多く、皆さん興味津々です。
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予定より早く、約30分ほどで組立が完了したデモストレーション。会場からは拍手が。
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このプログラムに関わったメンバーからコメントをもらいました。


国や世代を超えて、言語の壁も越えて、楽しく伝え学び合う機会となったUTSUWA3.1。
参加するメンバー達のにも、来場者の方達にも、記憶に残るプログラムになったなら幸いです。
この本番の日を迎えるまでには様々な過程がありました。
デザインの検討。
材料の選定と調達。
加工の検討や準備や調整。
どれも大事な工程です。

出来上がったものをみんなで仮組した時にはみんな結構フラフラで、2年前を思い出す‥‥

そして、作って終わりではなく、梱包や搬入準備も結構な作業で、スタッフの手が必要です。
ものづくりって地味で見えない仕事が大半で、時間も体力も必要で、予期せぬアクシデントもあって当たり前。
やっぱりいろいろ大変です。

でもそれを上回る楽しさと喜びがある。
それを共有できる仲間がいたり、評価してくれる人がいると、尚うれしい。
そんな喜びを知ることができたら、きっと大変でもものづくりを続けられるのかもしれません。
私はデザインするだけで、実際のものを作れないので、その喜びを実感できる職人さんをうらやましく思います。

今回も、Riekoとプロジェクトをすると残業が増える。と愚痴を漏らされながらも、
無事完成し皆さんにお披露目することができたのはひとえにUTSUWAメンバーや助っ人スタッフのおかげです。

また、それを見守ってくれた支援者の方や、共同主催者のベルリン日独センター様、
そして、お披露目を見とどけてくださった来場者の方々に改めて感謝申し上げます。
本当にありがとうございました。
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# by morizo-archi | 2024-10-14 21:00 | UTSUWA 2024 | Comments(0)

建築設計室Morizo- 設計士の目線で暮らしや空間のあれこれを発信します。(プライバシーポリシーについてMorizo-は「個人情報保護法」を守ります)


by morizo-archi