家づくり・ものづくり 06 大黒柱

あの大黒柱  が棟上げの日を迎えました。
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そう、あの木です。家族で山へ行って七代目山守の中井さんに切ってもらって、ヘリ出材した木です。

大切に養生されて現場に届き、家の真ん中に据えられました。面皮付きの八寸、立派な吉野檜の大黒柱です。
去年の夏に山で選ばれたこの木は伐採してもらってから、搬出、製材、乾燥、加工と沢山の工程を経て、この家にお嫁にきました。長い道のりでしたが、時間を掛けて嫁入りできるのはとても幸せなこと。長年育った山でのクセを少しづつ和らげ、新たな場所で活躍するためにしばし花嫁修業?ができたのです。
半年以上の間、天然乾燥と人工乾燥を繰り返し、ちょうどいいタイミングで新居に来ました。
木材の乾燥方法にはいろいろな手法があるのですが、大きな材を天然乾燥だけで乾かすのにはすごく時間がかかります。現代では機械に入れて乾燥を進める人工乾燥が主流になっているのですが、その手法にもいくつかやり方があります。
高温乾燥と言われる高い温度で乾燥を行うと、内部割れ(また別の機会に書きたいと思います)や木の粘り強さに寄与する油分がほとんど失われるなど、デメリットもあるので、私は中温~低温乾燥をしている材を選ぶようにしています。
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梁は地松(国産松)が減ってきて高額なため、安定供給されている米松を使うことが多いですが、これも中低温乾燥をしているメーカーさんの材を指定して入れて頂きました。
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今回のお家はプラン上の具合で平面が五角形です。
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えらいもので、プレカットもその角度に合わせてぴったり加工されています。
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四方からささった梁をしかり受け止める大黒柱。立派です。
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お父さんもこの日ばかりは休暇を取って、朝から写真やビデオ撮影に張り付きます。
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2階もどんどんと組み上がっていきます。
この日も常木棟梁の声掛けで仲間の大工さんたちが集結し、無事に棟が上がりました。
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このお家は、最初にご相談を受けた時から1年半が経ちました。
5歳だったたけちゃんはもう小学一年生。学校から帰って駆け付けてくれました。
これ誰の家?と聞くと自分を指さしにやにやしています。
そりゃうれしいですよね。ほんとにおめでとうございます。

この日嫁入りした大黒柱も、家族と一緒に健やかに第二の人生?を過ごしてもらいたいです。
ここまで育ててくれた中井さん、丁寧に製材してくれた石橋さん、きっちりと加工してくれた岡銘さん、
そして、無事上棟をしていただいた常木棟梁、伊藤社長、皆さんありがとうございました。

原木からの家づくり。家を建てる誰もができることではないと思いますが、
こんな風に時間をかけた顔の見える家づくりに立ち会えることを幸せに思います。

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# by morizo-archi | 2017-05-05 22:50 | 家づくり・ものづくり | Comments(0)

山で再開

嬉しいお誘いがあり先日吉野に行きました。
2011、2012年に開催していた「よしの行くぞー」連続ツアー(計4回)にフル参加いただいていた方が、その後ドイツに渡りウィーンに在住していて、
一時帰国しているので、また吉野に行きたいとお誘いを頂いたのです。しかも初吉野のお母さんも一緒に☆
せっかくなので、浴室の改装に木を使いたいと相談を受けている方にもお声掛けし、3名様を吉野にご案内することになりました。
さて、どこにお連れしようか、、、


あれこれ考えたけっか、やっぱり今旬のこちら。「吉野杉の家」
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最近、雑誌やウエブサイトでもいろいろ取り上げられている「吉野杉の家」。何度見てもかっこいいです。ここを管理している石橋さんや野口さんにご案内いただき、吉野材づくしの内部も見学させていただきました。「うわー」「へー」「すてきー」「ここで目覚めたい」とみんなからため息がもれます。
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海外からの宿泊に来られる方も多く、世界的に人気の宿になるつつあるこのゲストハウス。地域の有志で運営を行っていて、河原の清掃や施設の掃除まで管理が行き届いています。快く見学させていただきありがとうございました!私もいつか泊まりたいです☆
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この日はレンタサイクルが既に貸し出されていて、アシスト付きが1台しか残っていませんでしたが、これをお母さんに乗っていただき、後の三人は自分の足の力で山へ向かいます。最後の登りがこたえました(汗!!)
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山から下りてきたばかりの中井さんが、せっかく5年前のツアーに来てくれた方が立ち寄ってくれたからと、お土産をもって会いに来てくれました。山の話、木の話をしながらセラピーロードを散歩する一行。まちの人とやまの人の緩やかな時間、なんだかいいな~と、つい後ろから眺めてしまいました。
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自然の豊かさあふれる森林や竜門の滝は5年前と変わらないのですが、セラピーロードとして階段や手すりが設けられさらに楽しみやすくなりました。
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そのあとデッキの気持ちいいゲストハウス三奇楼に立ち寄り、木を使った浴室もばっちり見学。お茶までいただいてしまい、管理人の渡会さんにはいつもありがとうございます。
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そして、せっかくなので足を延ばし吉野山へ。
蔵王堂の秘蔵をお参りし、賞味期限10分の吉野葛をおいしくいただき、咲き乱れるシャガの花達に出会いました。
桜満開の吉野もいいですが、桜の終わった静かな吉野山にはゆっくりとした時間と空気が流れていて、これもまた素敵な吉野です。
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今回の「時々山へ」は、5年前の吉野での出会いがきっかけとなりました。年月を経ても記憶に残して頂きまたここで再開できたこと、ほんとにうれしく思います。企画やイベントを継続することは想像以上に難しく、その時自分たちにできることをただただするのが精いっぱいなのですが、それがこんな形でつながっていく喜びを感じた「時々山へ」でした。
また、機会があれば、又は機会を作って、来たいと思います。

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# by morizo-archi | 2017-05-05 17:02 | 時々山へ(+月一山へ2016) | Comments(0)

Morizo-の設計 01

設計事務所の仕事内容は意外と… いえ、ほとんど知られていないんだな、、、と感じることはよくあります。
住まいは暮らしの大きな要素ですし、衣食住の一つでどなたも無縁な方はおられないと思うのですが、
「設計事務所」が必要か否かは人によります。
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例えば、壁に棚を一段設置することに、設計事務所は不要です。
でも、目的があり取り付ける棚には、たとえわずかでも「設計」は必要です。
何を乗せるための棚か
どのくらいの期間乗せておくか
湿気たものか、乾いたものか
大切なものか、そうでもないものか
重いか、軽いか
大きいか、小さいか
大量か、少しだけか
見せるか、見せないか、、、、

などなどによって、
棚の素材、厚み、耐久性、形、色、取り付け方法などを考えるはずです。
それが設計かと聞かれると、私はそれが設計だと思います。
棚一枚に何を大げさなと言っても、
例えばあなたが自分で棚をつけるときには必ず考えているのです。
たとえ無意識にでも考えているのです。

そして、乗せたいものを乗せるために材料をそろえ、工具を準備し、作業をするのです。
材料を無駄にせず、やり直したくない場合は、よく考えてから進めます。
出来た棚に、「よし!」と目的の物を乗せた時、イメージ通りか否か?
そもそも作業が思う通り行くか?
日曜大工が得意かどうかとは関係なく、
「こんな風にしたい」という思いから「では何をどうずるか」を決めた時点で
イメージ通りの棚になるかどうかはまーまー決まってしまうのです。

あらかじめ考える、やりながら考える、試作を作って考える、事例を見て考える。
この「考える方法」だけでも、いろんなバリエーションがあります。
私は、イメージを実現化するために何をどう進めるべきかを含め、
考えて選ぶんだり決めたりする行為を「設計」だと思っています。
当初の目的だけにとどまらず、「使い方を発展させる」行為もまた「設計」なのかもしれません。
英語ではこれを「デザイン」と呼ぶのでしょうか。

棚一枚ですらこんな具合ですから、もし家一軒ならどうしましょうか。

イメージが得意な人
作るのが得意な人
両方できちゃう人
両方共できない人

いろんなタイプの人がいます。
両方できちゃう人はうらやましいですが、家一軒ともなると日本の現代社会では時間や知識的に難しいですよね。
それならば、一部を又は全てを誰かにお願いする場合、誰に、何を、どういった条件でお願いするべきか。
この選択が、とーーーーーっても大切で、とーーーーーーっても難しい。のです。

話は飛びますが、「選択する」って行為も、改めてすごいと思います。
晩御飯の材料をどこでいくらで買うか、もしくはどこのお店で食べるか、私たちは日々選択しています。
それが自分や家族の体を作っています。
昨今、生産者のわかる信頼できるものを選ぶといったような人は増えてきているかもしれませんが
全てにこだわるのはなかなか大変。なので「今日はスーパーで買ちゃおう」それも立派に選択です。

何が良くて、悪くて、ということが言いたいんじゃなくて、
人は、それまでの習慣や経験や本能を含めた沢山の選択肢の中から、常に選び、
無意識にでも考えながら生きてるんだな~。と改めて思うのです。
ここまでを設計というのはちょっと違うのかもしれませんが、
少なくとも「何かを作る」には、誰かが「設計」という考える行為をしているはずなのです。

誰の設計もされていない、自然が偶然に作った洞窟で暮らすもの素敵ですが、なかなかその根性がないので
現在私はどなたかの設計した建物に自分の考えを少し加えてアレンジし、使わせていただくことを選んでいます。

自分で考え選ぶか、人に考え選んでもらうか、一緒に考え選ぶか、、、、あなたはどのタイプですか?
考えに自信がない場合は、誰に相談しますか?
どんな風に相談するかでも、結果が変わるかもしれませんよね。
思った通りになるか、それ以上になるか、残念な気持ちになるか。
果たして!?


私はたまたま設計の仕事をしているので、人の家まで考えてしまいます。
それが仕事なのですが。

依頼を受けたら、まずどのタイプの人か?Morizo-が必要か否か?
依頼者にとってどう考えるべきか、設計者として何を考えるべきか、
毎回、そこから考えているみたいです。そういえば。

事務所開設21年目を迎えたMorizo-が
このブログで改めて今思うこと、感じたことを、気ままに綴ってみたいと思います。

もし気が向いた方はお付き合いください♡

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# by morizo-archi | 2017-04-23 11:28 | Morizo-の設計 | Comments(0)

家づくり・ものづくり 05 左官やさんの道具

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左官屋さんの道具です。沢山あります。
これ、全部使うんですかー?
野暮なことを聞いてみます。

いや、そんなことないよ。
言葉少なく答える左官職人さん。
なんだか照れくさそうです。
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覗き込むと、出墨(でずみ:でっぱりのかどっこ)の小手だけでも軽く3つ。
微妙な面取(めんとり:角っこの丸みや角度)の違いだけでも何通りも必要な͡コテ。
柄の部分にはみんな自分の目印を刻んで、どんな対応も可能なように常に準備は万端です。
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左官屋さんの親方ハマグチさんです。
カメラを構えると照れながら顔をそむけます。
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他の職人さんももれなくそむけます。
一服のタイミングでみんなに話を聞こうとしてもなかなか答えてくれませんが、個別に聞くと言葉少なく答えてくれます。めんどくさいのか、とことんシャイなのか、ほんのり笑顔なのでやっぱり照れているのか。
職人さんて面白いです。
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この日は外壁の塗装下地の施工でした。水が引く加減を見ながらコテで平らに押さえていきます。セメントの素材感もまたいいですね。

沢山の職人さんの手仕事でできていく現場が、やっぱりいいなーと思います。

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# by morizo-archi | 2017-04-21 23:08 | 家づくり・ものづくり | Comments(0)

家づくり・ものづくり 04 職人さんの顔

職人さんの顔を見ていると
やっぱり、ものづくりしている人ってかっこいいなー。と思います。
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棟梁を筆頭に棟上げの日は7人の大工さんが力を持ち寄りました。
それぞれが持ち場を守ります。
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工務店の社長さんは敷地内の安全はもちろん、近隣への配慮気配りに従事します。
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レッカーを器用に操る操縦士さんも欠かせない存在です。かっこいいです。
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運送会社の人も加工場から現場へ大切に材を届け荷揚げ最後まで関わります。活き活きしています。

どの人もこの日に必要な職人さんたち。力を合わせないとできない家づくり。
事故なく予定通りの工程まで進めるべく、みんな気を引き締め、仕事に誇りをもって取り組む姿がとても素敵です。
そんな職人さんの顔を見るたび、やっぱりかっこいいなー。職人さっていいなー。と思います。


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# by morizo-archi | 2017-04-17 15:39 | 家づくり・ものづくり | Comments(0)


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