カテゴリ:Morizo-の設計( 4 )

1.2㎡に燃えたら。

a0355629_00083000.jpg

完成しました。
想定よりも良くなってしまいました。
せっかくなので工事の内容を一部始終お届けします☆
a0355629_18332516.jpg
元のトイレです。ロータンクの不具合と、換気扇が壊れていました。ご依頼の通り、3年前デザインさせて頂いた別の階のトイレのように快適な空間を目指します。
a0355629_18295272.jpg
計画ではドアの内側と天井に木を、壁には和紙を貼り、間接照明を片側の壁にという提案でしたが現場を下見に来た大工さんが、このままだと光で元の壁の不陸(凹凸)が目立つと指摘。間接照明のイミュレーションを見て計画変更を検討しました。
a0355629_18325655.jpg
週末2日間の工事に向けて、金曜日の夜は準備工事です。既存の機器を外して下地確認です。換気扇の仕込みもしておきます。
a0355629_18325946.jpg
養生をし、道具を運び込み工事開始。スペースが狭いので材料はタイミングよく運び込まないと作業がうまく進めれません。
a0355629_23284817.jpg
照明側の壁は吉野杉の柾目。予め三分割でパネル化しておいたものを現場で継ぎ目がわからないように設置。天井は間接照明のスペースを確保するため少し下げました。
a0355629_23345747.jpg
その他の壁は紙仕上げ。ビニールクロスと違い、優しい感じです。
a0355629_23354228.jpg
ドアのポリ合板という無機質な素材を隠すため小窓を残して紙で包んだパネルを貼ってもらいました。なるほどそう納めますか。と大工さんのアイディアに感心。
a0355629_23570261.jpg
壊れていた換気扇は使っていない浴室と洗面との共用だったのでこれらを塞ぎトイレ単独の換気扇を設置。
汗だくで天井裏の処理をする電気屋さん。間接照明もぴったり取りつきました。
a0355629_23432027.jpg
工事もそろそろ終盤。と思いきや、大工さん。「気になる~」とせっかく仕上がった杉の壁をカンナで削り始めました。
間接照明の具合でちょっとの段差が気になるようです。
a0355629_23441299.jpg
段差がなくなったらサンドペーパー。
その次は浮造り。まずは萱のたわしで杉の夏目(柔らかい部分)を削ります。
a0355629_23452023.jpg
そして馬の毛のたわしでこすります。
最後にワックスを塗込んで仕上げます。自然素材のたわしで手加工された浮造りは木の優しさがより感じられて、ずっと触っていたくなる子になりました。
それにしてもどれだけ手間をかけるのか、採算度外視にもほどがあります。
a0355629_00075969.jpg
本来、窓がなく日が入らないトイレに生きた植物はご法度ですが、事務所のスタッフの方に毎日窓辺とトイレの植物を取り換えてもらう約束を取り付け、花屋さんに2セットの緑を届けてもらいました。わざわざラッピングをしてくれて、かわいい霧吹きのプレゼントまで。さすが心づかいが女性らしい♡
a0355629_01434483.jpg
先発はこの緑。ゼブラ柄の杉の柾目がますます映えます。ストックペーパー棚もサイズ感ぴったりです.
限られたスペースと予算の中でとっても素敵な空間ができました。小さな仕事でも専門職人さんたちが技術と知恵を出し合ってくれたことに感謝です。
a0355629_00090087.jpg
そして大工さんからは気の利いたかわいいプレゼントが。この事務所の名前をあしらった木のヤジロベー。所長さんにも喜んでいただけました☆


水道工事:柏木設備
その他施工:㐂三郎 沖本雅章さん(大工)、電気屋さん、内装屋さん
設計:建築設計室Morizo-


Morizo-にとっても、正直とても小さな仕事でしたが、いろいろと学びもありました。
目まぐるしく働く事務所のスタッフの方たちが、一瞬でも心落ち着く空間をと、なるべく有機物の素材を選びました。
ゆえに、手仕事や工夫が必要となり、ほっとできる空間となりました。
1.2㎡の小さな空間でも思いをもって取り組めば、作り手にも使い手にも何かが伝わる気がします。
想定よりもいい空間に出来上がったのは職人さんたちの心意気と、施主さんの理解があったから。
この度はいい機会をありがとうございました。


[PR]
by morizo-archi | 2017-09-13 01:39 | Morizo-の設計 | Comments(0)

1.2㎡に燃える。

a0355629_08553519.jpg
a0355629_08335087.jpg
1.2㎡に燃える。

とある事務所さんのトイレです。3年前にも別のフロアーのトイレ改修の依頼を受けました。

前の改修は木を使ったデザインで、あんな感じにしてほしいとのご要望。実は気に入ってくれてたんだ!と知ってなんだかうれしくて、今回も張り切ります。

何案も考えて、これで提案しよう!と決めた案でプレゼン資料を作りました。

コンセプトをまとめ、素材や機器を選定し、機能やメンテのことも伝えます。

イメージスケッチの提案が通り、いよいよ工事が始まります。


週末だけの小さな小さな工事。

たった1.2㎡ですが、水道やさん、大工さん、電気屋さん、内装やさんと、職人さんに4×2回も登場していただきます。

一人づつしか入れないスペースのため段取り、準備、フォーメーションが大事。

1.2㎡の工事にも事前に皆さんに下見に来ていただくということになるのです。

a0355629_08382814.jpg

下ごしらえを進めてくれている沖本大工さん。

㐂三郎とう工務店を立ち上げた若き手刻み大工さんです。

予算オーバーの提案だったのですが「内田さんの熱意に賛同します」と、大盤振る舞いで柾目の吉野杉を使っていただけるとのこと♡

申し訳ないやらうれしいやら。1.2㎡がどんなふうに仕上がるか楽しみです。


ピリピリとしたオフィス空間に、ひと時だけでもほっとする空間があると、きっと少しリフレッシュしてまた仕事に邁進できるはず。大げさじゃなく小さなこで、建築やデザインが役に立てば幸いです。


[PR]
by morizo-archi | 2017-09-08 08:41 | Morizo-の設計 | Comments(0)

Morizo-の設計 02

a0355629_08572385.jpg
模型A
a0355629_08572728.jpg
模型B
間違い探しです。AとBどこが違うでしょうか?
よ~~~~~く見て下さい。
・・・・・・・・
答えはロフトの手摺です。
手摺子の数が違っていますね。
作り直したのです。
ほんとにわずかなことですが、気にくわなかったようです。
この模型の制作者は職人気質です。とうか、もはや職人です。
Morizo-に2年前から週に何日か手伝いに来てくれている設計士君です。
コウゲセンセイ と言います。

これは、今提案企画中の住宅でそれをビジュアル的に表現するための模型。
模型制作が得意なコウゲセンセイに託しました。
よくできているのですが途中経過を写真に撮ってみると
な~んか手摺曲がってるところにピントが合ってしまって、気になるな~。

ぼくも気になっています。作り直します。と。

建築模型にはいろいろな作り方があって、目的に応じて変えます。
例えば、1/200ぐらいで隣地との関係などを検討するスタディー模型や
1/100ぐらいで主に建物の形を検討する計画模型、
1/50~30の内部空間まで検討する模型など、、、、。
模型の制作会社では展示用にその道のプロが作りますが、
設計事務所では設計者やスタッフが検討、確認を目的とした模型を作ることがあります。

作り方に決まりはないのですが、誰にどのタイミングで何を伝えるためのものかによって、クオリティーや表現方法を選びます。
もちろん仕事の受注内容によって、時間やコストの掛け方、運ぶ時のことも考えてサイズや分解方法も変えます。

私は「じっと」が苦手なので最近はなるべく誰かに作ってもらえるように努めています♡
で、誰に、何を、どのように、頼むか。それによって模型の目的が果たせるか否かが変わります。
さらに、制作者に計画への思いや見せ場のポイントを、何で伝えるか、どう伝えるか、ホントに伝わったかか否かで出来るものも変わります。
コウゲセンセイは、私の性格や思っていることをなかなかなレベルで察知する能力に長けているのでこの伝える作業がらくです。
これを息が合うと表現すると彼はきっと怒りますが、彼の「読む・応える」スキルがとてもありがたいのです。
まあ、合わせてくれているということなんですけど。

そんなコウゲセンセイも自分で事務所を構え設計の仕事をしていますが、私は彼の仕事をよく知りません。
さて、どんなことをしてるんでしょうね~?気になりますね~。
自分からほとんどしゃべらないコウゲセンセイ。
最近は内田のIT革命に付き合わされて、ため息をつくことも多く、、、、お疲れ様です。
いつも厳しく冷たく東京弁で私の質問に答えてくれるのが玉に瑕ですが、
「冷たいな~」というと、「むしろ温かいくらいです。」と返されます。
・・・・お世話になります。
a0355629_08573149.jpg
さて設計事務所と言っても、扱う物件や仕事の範囲、進め方、考え方は千差万別。
何を目指し、誰の何に応える事務所なのか、どんな小さな会社にもコンセプト・企業理念があるはずですよね。
もちろんMorizo-にもあります。
この提案住宅は、昨年発表?した十分なすまい」に引き続き、シンプルで豊かな暮らしの提案を表現したいと思っています。
進捗を順次発信させていただきます☆



[PR]
by morizo-archi | 2017-05-13 12:46 | Morizo-の設計 | Comments(0)

Morizo-の設計 01

設計事務所の仕事内容は意外と… いえ、ほとんど知られていないんだな、、、と感じることはよくあります。
住まいは暮らしの大きな要素ですし、衣食住の一つでどなたも無縁な方はおられないと思うのですが、
「設計事務所」が必要か否かは人によります。
a0355629_11274532.jpg

例えば、壁に棚を一段設置することに、設計事務所は不要です。
でも、目的があり取り付ける棚には、たとえわずかでも「設計」は必要です。
何を乗せるための棚か
どのくらいの期間乗せておくか
湿気たものか、乾いたものか
大切なものか、そうでもないものか
重いか、軽いか
大きいか、小さいか
大量か、少しだけか
見せるか、見せないか、、、、

などなどによって、
棚の素材、厚み、耐久性、形、色、取り付け方法などを考えるはずです。
それが設計かと聞かれると、私はそれが設計だと思います。
棚一枚に何を大げさなと言っても、
例えばあなたが自分で棚をつけるときには必ず考えているのです。
たとえ無意識にでも考えているのです。

そして、乗せたいものを乗せるために材料をそろえ、工具を準備し、作業をするのです。
材料を無駄にせず、やり直したくない場合は、よく考えてから進めます。
出来た棚に、「よし!」と目的の物を乗せた時、イメージ通りか否か?
そもそも作業が思う通り行くか?
日曜大工が得意かどうかとは関係なく、
「こんな風にしたい」という思いから「では何をどうずるか」を決めた時点で
イメージ通りの棚になるかどうかはまーまー決まってしまうのです。

あらかじめ考える、やりながら考える、試作を作って考える、事例を見て考える。
この「考える方法」だけでも、いろんなバリエーションがあります。
私は、イメージを実現化するために何をどう進めるべきかを含め、
考えて選ぶんだり決めたりする行為を「設計」だと思っています。
当初の目的だけにとどまらず、「使い方を発展させる」行為もまた「設計」なのかもしれません。
英語ではこれを「デザイン」と呼ぶのでしょうか。

棚一枚ですらこんな具合ですから、もし家一軒ならどうしましょうか。

イメージが得意な人
作るのが得意な人
両方できちゃう人
両方共できない人

いろんなタイプの人がいます。
両方できちゃう人はうらやましいですが、家一軒ともなると日本の現代社会では時間や知識的に難しいですよね。
それならば、一部を又は全てを誰かにお願いする場合、誰に、何を、どういった条件でお願いするべきか。
この選択が、とーーーーーっても大切で、とーーーーーーっても難しい。のです。

話は飛びますが、「選択する」って行為も、改めてすごいと思います。
晩御飯の材料をどこでいくらで買うか、もしくはどこのお店で食べるか、私たちは日々選択しています。
それが自分や家族の体を作っています。
昨今、生産者のわかる信頼できるものを選ぶといったような人は増えてきているかもしれませんが
全てにこだわるのはなかなか大変。なので「今日はスーパーで買ちゃおう」それも立派に選択です。

何が良くて、悪くて、ということが言いたいんじゃなくて、
人は、それまでの習慣や経験や本能を含めた沢山の選択肢の中から、常に選び、
無意識にでも考えながら生きてるんだな~。と改めて思うのです。
ここまでを設計というのはちょっと違うのかもしれませんが、
少なくとも「何かを作る」には、誰かが「設計」という考える行為をしているはずなのです。

誰の設計もされていない、自然が偶然に作った洞窟で暮らすもの素敵ですが、なかなかその根性がないので
現在私はどなたかの設計した建物に自分の考えを少し加えてアレンジし、使わせていただくことを選んでいます。

自分で考え選ぶか、人に考え選んでもらうか、一緒に考え選ぶか、、、、あなたはどのタイプですか?
考えに自信がない場合は、誰に相談しますか?
どんな風に相談するかでも、結果が変わるかもしれませんよね。
思った通りになるか、それ以上になるか、残念な気持ちになるか。
果たして!?


私はたまたま設計の仕事をしているので、人の家まで考えてしまいます。
それが仕事なのですが。

依頼を受けたら、まずどのタイプの人か?Morizo-が必要か否か?
依頼者にとってどう考えるべきか、設計者として何を考えるべきか、
毎回、そこから考えているみたいです。そういえば。

事務所開設21年目を迎えたMorizo-が
このブログで改めて今思うこと、感じたことを、気ままに綴ってみたいと思います。

もし気が向いた方はお付き合いください♡

[PR]
by morizo-archi | 2017-04-23 11:28 | Morizo-の設計 | Comments(0)


建築設計室Morizo-の思いを発信します。


by morizo-archi

プロフィールを見る
画像一覧

カテゴリ

全体
家づくり・ものづくり
器PROJECT
Morizo-の設計
修業中
時々山へ(+月一山へ2016)
「例えばこの木」
今日の家づくり
もくちくカフェweb版
Morizo-
ブログ再開のお知らせ
未分類

以前の記事

2017年 09月
2017年 08月
2017年 07月
2017年 06月
2017年 05月
2017年 04月
2017年 03月
2017年 02月
2017年 01月
2016年 12月
2016年 11月
2016年 10月
2016年 09月
2016年 08月
2016年 07月
2016年 06月
2016年 05月
2016年 04月
2016年 03月
2016年 02月
2016年 01月

フォロー中のブログ

最新のコメント

どうやって搬出するのですか?
by しゃべりすぎ爺 at 00:20
どうやって搬出するのですか?
by しゃべりすぎ爺 at 00:19
どうやって搬出するのですか?
by しゃべりすぎ爺 at 00:19

メモ帳

最新のトラックバック

ライフログ

検索

その他のジャンル

ブログパーツ

最新の記事

1.2㎡に燃えたら。
at 2017-09-13 01:39
1.2㎡に燃える。
at 2017-09-08 08:41
Morizo-改造中
at 2017-08-04 14:46
六甲の森林
at 2017-07-02 21:58
家づくり・ものづくり 08 ..
at 2017-06-11 12:58

外部リンク

ファン

記事ランキング

ブログジャンル

住まいとくらし
近畿

画像一覧