勧められて、手刻みの現場の構造見学会に行きました。
若い大工さんが、建売の仕事を辞めて手刻みの家に取り組みだしたのは10年前の28歳の時だったそうです。
自分が納得できる仕事をして喜んでもらえるんだったらちょっとくらい大変でもいいかなって思って。と、穏やかなしゃべり口調の沖本さん。
木が好きで、子供が好きで、できるだけ自然素材を使いたい。基本的にビニールで囲うような高気密高断熱を目指す家よりも、読めそうでなかなか読めない自然の材を知恵と工夫で大切に使う家を目指したい。そんな話を大きくうなずきながら聞いていました。同感です。
でも、あったかい家にしてほしいと要望があればもちろんそれにこたえて、今回の家もアイシネンという吹付断熱にするなど、適材適所柔軟な対応も。
手刻みの仕事は独学だそうで、本やいろな資料を参考に自分で考えて、どうしてもわからない時には先輩や仲間に聞いて必死でやった。使ったことなかったCADも必要に駆られて使えるようになった。らしいのです。すごいなぁ。
そんな沖本さんと刺激を受け合っている若い大工さんたちがぱらぱらと見学会を覗きに来ていました。あれやこれたと意見交換をしてる。職人さん不足のこの時代にこんなに熱心に自分たちの仕事を語り合っている姿を見て、心の底からうれしく思いました。まだ間に合う。ものづくりの精神をもった職人さんたちがまだまだいる。そんなことを感じた現場見学会でした。