今回の「今日の家づくり」は、”手書き図面”です。
久しぶりに平面図を手で描いています。「招く器。」に展示予定です。
同じく展示予定の水彩画に合わせて水彩絵の具で描いてみます。
大変です。
事務所開設20周年と発信していますが、その前に5年ほど設計事務所に勤めています。
28歳と言い通しているのにおかしな話です。
3、40人いた設計スタッフ全員にパソコンが与えられていない時代がありました。
ない人は手書きです。原図のトレーシングペーパーを大事に大事に変更のたびに修正します。
久しぶりに地味ーーーーに図面を手書きしながらそんなことを思い出しました。
設計に携わり四半世紀。時間の流れも、環境の変化も恐ろしく速いです。
今では図面はCADで描いて、少しの修正もデーターを直しプリントアウト。
何枚でもワンクリックで出てきます。
ペーパーレスどころかきっと使う紙は増えてます。
手書きの場合間違うと図面が汚くなります。かっこ悪いです。
真剣に、慎重に、できるだけ一回で仕上げたい。
その真剣さが希薄になっていたことに気付きました。
今回使った白い水彩画洋紙はアルッシュです。贅沢にもコットン100%。
お値段結構高いです。描き直したくないです。値段の問題ではないのですが・・・・
例えば一本の木。二つとして同じものはありません。
慎重に、大切に、間違えないように、無駄の無いように。
きっと大工さんは合板や集成材を扱う時以上に真剣になるはずです。
それって大切だなって思います。
そんなことを考えて図面を見るもの立派な家づくりと思います。